ドイツ最大のサッカー専門誌 - kicker日本語版

2018年05月22日

DFB杯決勝での疑惑の判定について、主審「あれはPKではない」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加


いったいなぜDFB杯決勝で主審を務めたフェリックス・ツヴァイヤー審判員は、ボアテングとマルティネスによって行われた対人戦においてファウルを取らなかったのか。kickerとの独占インタビューでその考えを語った。

先週土曜日に行われたポカール決勝では、アイントラハト・フランクフルトがバイエルン・ミュンヘンを3−1で撃破し見事優勝を飾ったのだが、しかし1点リードされた状況でバイエルンは、ハビ・マルティネスがPA内で相手MFケヴィン=プリンス・ボアテングによって足を蹴られ、両監督そしてボアテング自身もPKを覚悟していたのだが、しかしながらビデオで確認したツヴァイヤー審判員の判断は、当初の判断のままプレー続行によるコーナーキックというものであった。

「私はマルティネスの足を蹴った場面を見た上で、コーナーキックであると判断していました。ただ対人戦での流れがなぜあんなにも不自然に感じられたのか疑問はあったんです。それでビデオ判定審判員であるバスティアン・ダンカート氏に相談しました。そこで彼は、画面を見る限りはコンタクトがあるし、自分でもう1度みたほうがいいのではないか、ということだったんです。」

そしてレビュー・エリアにてその対人戦を改めて確認した結果、「確かにコンタクトが確認できました。ただ私の考えでは、あれは強いコンタクトであったとは思いません。確かにマルティネスの足は蹴られていますが、しかしそれによって動きが強制的に変えられていたり不安定になっていたわけでもありません。別の足でちゃんと支えて前への動きだしができる状態にありました」と判断。つまりはボアテングが蹴ったことだけが最も重要なポイントではないと指摘する。

「私からみればあれはファウルではありません。しっかりとしたコンタクトがあったことがビデオで確認できない以上、私はその前に下した判定を支持することになるのです。蹴ることと、実際にプレーに影響を与えることは、私の考えでは必ずしもイコールだとは考えていません。自信をもってビデオでみてもしっかりとしたコンタクトは確認できなかった、その前に自分で下した判定を覆せるような材料ではなかったと言えます。あれから二日がたった今も考えに変わりはありません。」

そして今回の騒動が起こった背景には、ファンたちが見る動画と、主審が確認する動画との角度の違いも影響したとの見方を示した上で、「この自分たちがみている動画を、この主審が今からみるならPKは間違いない!と思ってしまうものでしょう。ただまずそもそも触れたということがペナルティになるわけではないということ。対人戦には線引きが必要なんです。あの場面では確実にプレーの範囲内のものでした。」と説明。

さらにビデオ判定技術については「満足していますよ」とも述べ、「ダンカート氏も同じ材料を使っていますし、ゴール裏からの見ることもできる。その上で、コンタクトとは言い切れないと判断したんです。自分のなかではほぼ結論がでていましたが、それでも今度はリアルなスピードでも見てみたいと思いました。それでもうスッキリとしたので、それ以上の視点を必要としていなかったんです。このシステムについては、豊富な経験もありますし」と、今夏のワールドカップにてビデオ判定審判員を担当するツヴァイヤー氏は語った。


  • ブンデスリーガ・各チーム情報