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2016年09月04日

【今週のインタビュー】アーセナル加入のシュコドラン・ムスタフィ

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ドイツ人選手として、史上3番目となる移籍金でアーセナル入りしたシュコドラン・ムスタフィ。バレンシアからアーセナルへの移籍が確定したその時、ムスタフィはデュッセルドルフにある、ドイツ代表の宿泊施設に滞在していたという。そんなムスタフィが語る、移籍を決断した理由とは…


この数日は希望と不安が入り混じった感覚だったのでは?

これまでにも移籍を経験してきたけど、これほど盛り上がったのははじめてのことだね。バレンシアに対しては、国際舞台で戦えるようなクラブで、これからも継続して成長していきたいという希望を伝えていたんだ。でもクラブ間で合意に至るまでは、結構時間がかかったね。


なぜ、アーセナルだったのでしょう?

僕にとって重要だったのは、全てにおいてマッチしたクラブとサインをするということだった。アーセナルはとても規律があって構造化されており、20年以上にわたって一人の指揮官によって導かれている。そのことによって選手からみれば、これからどうなっていくのかがそれで予想ができるんだ。


それはバレンシア時代で経験したものとは、逆のことですね?

3度の監督交代とSDの交代、そして新しい会長。ちょっとこれは極端だよね。選手としてはちょっと難しくなってしまうよ。昨シーズンは本当にタフだった。クラブとしてはチャンピオンズリーグ出場権獲得を目指していたんだけど、でも逆に降格まで勝ち点差4というところまで落ちてしまったからね。


これからチームメイトになるエジルやメルテザッカーからの助言は?

ペアとはワールドカップ以来会っていないんだ。メストとは話したよ。でも彼が僕を説得する必要とかはなかったけどね。僕がどういう感じの流れなのか、環境は、チームメイトはとか、外からは見えないことを質問したんだ。そこで彼から返ってきた返事は、全てがとてもポジティブなものだったんだよ。


メルテザッカーとは、負傷から回復してからは定位置を争うライバルとなります。

ライバルという言葉よりは、チームメイトという言葉の方がいいね。メディアが盛り上がるようなことを求めているのは知っているけど。常に闘志を出して取り組んでいく。結局僕たちは、同じクラブで、同じ目標に向かって取組んでいるんだよ。


2014年にバレンシアがジェノアから獲得した際、支払われた移籍金額は800万ユーロでした。そして今回は4100万ユーロにまで上っています。これは成長の証と思われますか?

正直いって、誰がどういう金額を見積もっているかなんて、まったく気にしていないし、知りたくもない。クラブ間のビジネスに首をつっこむつもりはないからね。僕にとって重要なことはただ1つ。両者が合意に至るということ、ただそれだけさ。


リロイ・サネ、メスト・エジルに続き、ドイツ人選手として3番目の移籍金額で加入することになりました。

そのことについても、特に考えていないよ。専門家と世間は興味があるだろうけど、僕たち選手はそんなことはないんだ。そんなことでプレッシャーを感じるなら、僕にとっては自分にマイナスに働くだけだよ。


17歳のときにハンブルガーSVから、憧れのプレミアリーグを目指してエヴァートンへと渡りました。その時はうまくことが運ばなかったわけですが、今回の再挑戦を待ち焦がれていたのでは?

確かに若い時には、プレミアでプレーしたいと思っていたし、エヴァートンではうまくいかなかった。そして目標を目指していくために、僕は別の道を歩んでいくことになったよ。ただ今振り返ってみれば、その後のイタリアとスペインは、僕にとって好影響をもたらしてくれるものだったさ。とても多くのことを学ぶことができたよ。


3年間エヴァートンで過ごし、それからそれぞれ2年間ジェノアとバレンシアで過ごしました。まるで渡り鳥のようなキャリアをこれまで続けてきましたが。

移籍が多いと一言で言ってしまうのは簡単だけれど、でも環境の変化は選手個人だけの問題ではない。バレンシアでは、僕が加入した時から大きく変わってしまった。同じ町にある、同じクラブではあるけど、でも環境には変化が起こってしまうもの。だからここをホームのように感じるなんて、そう簡単に口にできる言葉ではないのさ。


ドイツ代表について:ユーロでは大きなチャンスを逃したとお考えですか?

とてもアンラッキーな形で敗退してしまったと思う。戻ってきた時、僕自身とても苛立ちを感じていたよ。フランス戦での敗退は、決して内容に見あった結果ではなかった。ただこれもサッカーだよ。気持ちを切り替えないといけない。うまくいったこともうまくいかなかったことも、いつまでだっても考え続けるべきではないんだ。


今夏のユーロでは2試合に出場。ウクライナ代表戦では負傷のフメルスの代役として、フランス代表戦では負傷したボアテングの代役として、それぞれプレーしました。バックアッパーという役割については満足されていますか?

バックアッパーという言葉は、先ほど出たライバルという言葉と、同じ考えを持っている。もちろんベンチに座っていて満足するはずなんてない。でも自分がプレーするかどうかにかかわらず、ドイツ代表の一員としてその場にいることの価値は、とても大きいものなんだ。だから自分にできることだけに集中しているし、それは練習でのパフォーマンスに尽きるよ。求められた時に、僕は常にその準備ができているんだ。