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2018年05月25日

レーヴ代表監督「エゴを捨てろ。1人の力だけで世界の頂点には立てない」

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木曜日から本格的に始動したドイツ代表。その日にヨアヒム・レーヴ代表監督は、メディア関係者に対していくつかのちょっとしたサプライズをみせた。

まず1つめは、現在練習に参加している全19選手の練習の様子をチェックさせたことであり、これは非常に稀なことだ。もう1つは広報担当が質疑応答の終了を告げたにも関わらず、それからもレーヴ代表監督は明るい表情を浮かべて、さらに話をつづけている。

45分間に渡って行われたこの日のプレスカンファレンスでの主な内容は、W杯初戦メキシコ代表戦に向け大きな問題点はないが、しかしながらこれから多くの課題に取り組んでいくというものだった。「とてもいいフィーリングを感じているよ」

なおジェローム・ボアテングを除く26選手については、現時点では負傷や体調不良といった問題は特にない。マヌエル・ノイアーメスト・エジルについても、木曜日には存在感を示している。

エジルはEL準決勝アトレチコ・マドリー戦での敗戦を最後に、背中の問題により3週間実戦から遠ざかっているが、水曜日にチームドクターのミュラー=ヴォールファールト医師によって行われた検査の結果ゴーサインが出されており、レーヴ代表監督はしっかりといいタイミングで、復調を果たせると確信しているところだ。「彼がどうワールドカップへ意気揚々と乗り込んでいけるか、それはちゃんと心得ているよ」

またジェローム・ボアテング(大腿筋の負傷)については、金曜日にチームドクターのミュラー=ヴォールファールト医師による検査を受け、キャンプ地に向かうかミュンヘンに引き続きとどまり体づくりを行うかの決断が下される見通し。「我々としては決してミスは許されない。彼は来週にも、少なくとも部分的にはチーム練習に参加できるはずだ。」

これから南チロルにて2週間にわたって行われる合宿でドイツ代表は、ピッチ上でのトレーニングが中心となり、フィジカルをワールドカップ仕様に、そして戦術面でも来たる戦いにむけ準備を進めて行くことになる。

ただレーヴ代表監督は特に、今回の合宿では前回ブラジルワールドカップ優勝での大きな要因となったチームスピリットを高めていきたいと考えており、「どの選手もパズルのピースの1つであるということを理解しなくてはならない。たった一人の力で世界の頂点に立てるわけではないのだ。一人の選手は、みんなの力を必要としているんだ」と熱くコメント。

「時には自らのエゴを押しとどめることも選手には求められる。そしてもっと大きなものを見据えることだ。それをどの選手も示すことができ、そしてそれぞれがそれぞれをリスペクトして取り組むことができれば、多くのことがうまく流れていくことだろう。その時「我々は1つのチームなのだ」と感じるものだ」と言葉を続けた。

その「特別な1例」として、レーヴ代表監督は2014年大会におけるペア・メルテザッカーの姿勢をあげており、16強から先発の座を失ったベテランだったが「それからはチームメイトや友人たちを見事にサポートしていたよ。」と強調。

さらにバックアップの状況が長くつづいたクリストフ・クラマーの名前もあげ、「彼が決勝の舞台にたてたのは、彼が決して気の緩みをみせずに取り組みつづけたこと、つねに意欲的で、そしてみんなをサポートしていたからこそなんだ」と賛辞を送っている。

これはメディアや世間に対する宣言というだけではない。この会見をホテルの部屋でみていただろう、選手たちに向けてのものだ。そしてさらにレーヴ代表監督は、自らの責務についてもこの会見の場で語った。

「どの選手たちもチームでの役割というものを、しっかりと考えなくてはならない。どの選手もこの集団に属するメンバーだという気持ちを持たなくてはならない。そしてそれを私が監督として実現させていかなくてはならないと思っている。どの選手もそういった気持ちを出せるように、どの選手もタスクをもち、1つの重要な役割を担って取り組んでいくように」


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