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2018年06月17日

kicker記者:”ジョーカー”ロイスは、理解できる起用法

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2年ぶりに代表復帰をはたしたマルコ・ロイスだったが、しかしワールドカップ初戦メキシコ代表戦で先発に名を連ねていたのは、パリ・サンジェルマンのユリアン・ドラクスラーだった。だがこの判断は理解できるものだと、kickerライターのマティアス・ダーシュは指摘する。

文:マティアス・ダーシュ(訳:kicker日本語版)

2014年のワールドカップは負傷により不参加、その2年後に行われたユーロ2016でも再び負傷により離脱。そしてようやく2018年のロシア・ワールドカップにて、マルコ・ロイスはドイツ代表のユニフォームに身を包み遂に、ビッグタイトル獲得にむけ戦列に加わることになったのだが、しかしながら今大会注目の選手の一人でありながらも、スターティングメンバーにその名前が見られることはなかった。だがこの判断は理解できるものだといえるだろう。

ロイスが不在となっていたこの長い時間では、ユリアン・ドラクスラーが左ウィングでアピールをみせており、昨夏にはコンフェデ杯にて主将としてチームを牽引。見事優勝を飾ることに成功したのだ。もしもここでロイスが復帰したからといって、すんなりとドラクスラーに先発の座を明け渡すことになれば、世間での話題にひと役買うことはあっても、チーム内には誤ったシグナルを送ることになってしまうだろう。ただしドラクスラーの立場が決して安泰なものだともいえない。今大会でドラクスラーは、その場所を守るために好パフォーマンスをみせなくてはならない立場にあるのだ。

また先日のサウジアラビア戦では、マルコ・ロイスは膝の打撲により欠場したメスト・エジルの代役として、トップ下で出場しユリアン・ドラクスラーとともに先発メンバーに名を連ねている。だが今回の先発起用もまた理にかなったものだといえるだろう。確かにトルコ大統領の表敬問題に揺れるアーセナルのMFではあるが、背中と膝の問題は今週の練習を見る限りは解消されており、これでワールドカップは26試合連続での先発出場ということになる。確かに異常なまでの注目を浴びているなかでのプレーとなり、果たしてモスクワにいるドイツのサッカーファンたちがここでもブーイングを浴びせるのか?エジルはどう応えるのか?本当に復調しきれているのか?など気になるところだ。

話をロイスに戻そう。今回ベンチスタートとなったことを、決して残念なこととして受け取る必要はないはずだ。ロイス自身は今回の合宿にて、幾度となく重要な試合で出場したいと口にしている。確かにワールドカップ初戦も重要な試合であり、ロイスがもつ力というものにも疑問の余地などない。しかしこれまで数多くの負傷に見舞われていたことを踏まえ、どの試合でも常にロイスを先発出場させなくてはならないとまではいえないだろう。レーヴ監督のプランとしてはむしろ、トーナメントに入った時の重要な時に備えてのものであり、まずはメキシコ戦でロイスがどこまでやれるか、お手並み拝見といったところだ。


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