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2018年01月10日

オーバメヤン、9選手の病欠、復帰組…、ドルトムント冬季キャンプ総括

Borussia Dortmund
ボルシア・ドルトムント
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今冬は3人のGKを含む、実に9人の選手がウイルス性胃腸炎に見舞われたボルシア・ドルトムント。さらに主将マルセル・シュメルツァ(ふくらはぎ)、ラファエル・ゲレイロ(大腿筋)がキャンプ中に負傷離脱となり、セバスチャン・ローデとマキシミリアン・フィリップ(ともにリハビリ中)、そして復帰途中にあるマルコ・ロイスも含め、29選手中わずか14選手がオプションという状況でキャンプ最終日を迎えた。

それでもペーター・シュテーガー監督は「いいチームをピッチに送り出せるだけのオプションは十分にある」とテストマッチ後にコメント。「いいチームだよ」と満足感を示している。つまり別の言い方をするならば、前任者のボシュ氏とは異なり、新指揮官は新戦力を迎え入れる必要はないと考えているようだ。ただ今回のとう期間が短い分だけ、練習での不在の痛手は大きかったといえるのかもしれない。

それでも今回は多くの選手たちが復帰を果たしており。ピシュチェクが最初のハードテストとなったテストマッチを無事に克服、さらに同じく長期離脱組のゴンザロ・カストロやマリオ・ゲッツェ、エリック・ドゥルムらも、揃って実戦復帰を果たしている。「長期離脱していた選手たちが、週末の試合ではオプションになれるところを見せていたね。これは今回のキャンプにおける、重要なポイントとなるよ」とシュテーガー監督は語った。

さらに前十字靭帯断裂から復活をめざすマルコ・ロイスも、チーム練習に多く参加している姿を見せており、2月なかばにも戦列に加わることができるかもしれない。「いい感じだし、ここまでは順調だよ」と、キャンプ地マルベリャにて語ったロイス。これまで負傷離脱から一気にトップスピードで復活劇を見せてきたことでも知られるが、今回はあくまで「すぐにチームの助けになれるということではないさ。それは確かだよ」と慎重な姿勢を崩していない。

その一方でアフリカ年間最優秀サッカー選手賞の授賞式参加のために合流が遅れたピエル=エメリク・オーバメヤンについては、今回はチームが宿泊するホテルに実の父と二人の兄弟をガーナから招待するなど、再び話題を振りまく結果に。今回のキャンプではチームに落ち着きを持たせること、そして新たなスピリットを持つことも注目点であったことを踏まえれば、今回のオーバメヤンのこの行動は決してプラスに働くようなものではない。

確かにシュテーガー監督は「私自身はあまり気にはしていないんだけどね。別にチームにとっても問題ではないと思うよ。彼の家族を目にすることもないし」とコメント。しかしこれはシュテーガー監督が就任したばかりかどうかにかからず、非常にデリケートな問題だ。それは主将のマルセル・シュメルツァの発言からも感じ取れる。「僕たちは些細なことをおおごとにするようなことはしないようにしないと。ちょっとした煙が出ただけでも、それを消さないと大火事になることだってあるんだ」。確かにこれはあくまで一般的な言い方ではあるのだが、しかしながらメディアではこれは暗にオーバメヤンに対して向けられたものとの憶測が伝えられた。

ただその一方でシュテーガー監督は今回のキャンプに先駆け、信頼を置くヴェルナー・ツェヒリング氏にチームビルディング向上を任せており、こういった問題をカバーしていくためにまさに適切な判断だったといえるだろう。タスクはあくまで、チームを1つの方向に向けさせていくこと。それでも不満を再び抱え込まないためには、いずれにせよシュテーガー監督には後半戦から、再び勝利を収めつづけていくことが求められることにかわりはない。

そしてそのためには、今冬2試合目のテストマッチで露呈した守備面での問題の改善も求められることにもなるだろう。「キャンプではじめたことを、これからも数日にわたって継続していくことになる。オフェンス面での動きもそうだが、危険な場面での守備面でも同様だ」と指揮官はコメント。

特にヨーロッパリーグが再開するまでのしばらくの間は、ドルトムントは週に1回のペースで試合が行われることも、就任したばかりのシュテーガー監督にとってはプラス材料であり、これから中期、長期的視点で、チームの改善をはかってくことが可能。つまりまさにいまは、そのためのまたとないチャンスともいえ、おそらくそのことはシュテーガー監督の頭のなかにもあるはずだ。


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