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2018年07月17日

ロシアワールドカップから見えた傾向と、ドルトムントが目指すサッカーとは

Borussia Dortmund
ボルシア・ドルトムント
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日曜日に行われたワールドカップ決勝の前には、すでにボルシア・ドルトムントのハンス=ヨアヒム・ヴァツケCEOは、今夏のワールドカップでみせる1つの流れについて指摘していた。それはポゼッションサッカー神話の崩壊であり「もはやそれは、万能薬ではないのだよ」と述べている。

そしてそれはまさに、その後のフランスvsクロアチアとの決勝戦でも見て取れた部分だ。この試合で4得点をあげ優勝を果たしたフランスは、わずか34%のボール支配率を記録。これは準決勝のベルギー戦でも同様であり、わずか36%で、セットプレーでの1チャンスを見事活かし勝利をおさめてみせた。

基本的にこういったトーナメントで、セットプレーに集中することは何も珍しいことではない。しかしフランスほど個人の能力に長けたチームが、これほどの守備的戦術を採用したことは驚きだ。「フランス代表には数多くの一流の選手たちが揃っている。しかしそれに頼るのではなく、守備的にプレーしてカウンターを繰り出していた。それによって成功を掴んでいるんだよ」とヴァツケ氏。「グアルディオラ監督以来、ポゼッションを高めることが1つのサッカー哲学となってきた。トーマス・トゥヘル氏もその考えに深く傾倒していたよ。しかしサッカーでは、少しそこから変化が生まれていると思うね」

ただこのことがボルシア・ドルトムントにとって、どういった意味を成すのだろうか?ここ数年はブンデスの多くのクラブに対するボール支配率は高い。その戦略を変えていくということなのだろうか?ファヴレ監督招聘は、ポゼッションサッカーも意識したものだ。しかしながらグアルディオラ監督ほどのものでもない。ファヴレ監督就任の際に、今後のドルトムントサッカーをはかる上での、4つの言葉が示されている。

1:「試合開始から、自分たちのサッカーに徹すること」
2:「中盤で支配し、クレバーに前線での穴を見出す」
3:「とても高い位置に構える」
4:「カウンターもできる必要がある。そうじゃなくてはビッグクラブとはいえない」

ファヴレ監督は自分たちのサッカーのなかで、正しいバランスを見出し、ボールと相手をコントロールしたい一方で、フランス代表がみせたようなカウンターでも臨めるようにすること。そしてすでにそのための選手としては、マリウス・ヴォルフやマルコ・ロイスら、スピードと得点力を兼ね備えた、スペースを模索しアタックすることができる選手が控えている。

しかしながら1つのポイントとしていえることは、それでもあくまで国内での戦いでは、なかなかそういた戦いを求められる試合というものは、そうそうは無いということだ。


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