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2018年09月10日

並々ならぬ覚悟でブンデス1部復帰の戦いに挑む元主将、酒井高徳

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 昨シーズンにはクラブ史上初となる2部降格を喫したハンブルガーSV。そのシーズン終了直後、主将を務めていた酒井高徳は、直後に移籍へのアピールの場でもあるW杯が控えながらも、2部降格を喫したクラブと本来満了となる契約の延長を結ぶことを宣言した。

 だが酒井の決断はそれだけではなかった。ワールドカップ終了後には、27才という若さながら日本代表からの引退を宣言。このことについて酒井高徳は「どうしてもブンデス1部に復帰したい。そのために全精力を注ぐ覚悟です。代表引退は僕にとっては正しい決断だと思っています。家族や友人、ファンからはもっと代表で見たいといってもらいましたけど」と、地元紙ハンブルガー・モルゲンポストに対して述べている。 「でも僕は自分の決断を後悔なんてしていません。長距離移動の負担はあまりに大きなものがありましたし」

 しかしながらその代表引退を決断するその前に、酒井高徳はもう1つの決断を下していた。それは先日にリスチャン・ティッツ監督が明かしたもので、シーズン後に酒井高徳はキャプテンの座を譲る考えを持っていることを指揮官に告げていたのだ。そして酒井高徳が不在のなかでスタートを切った今シーズン、キャプテンにはアーロン・ハント、副キャプテンにはルイス・ホルトビーが就任。酒井高徳の名前は選手評議会のメンバーの中にさえ見られなかったのである。

 だが実は酒井高徳はシーズン終了後に、同じく契約満了直前となっていたハントとホルトビーの慰留にも務めていたことも同紙に対して明かした。「シーズン終了後に二人と話し合いましたし、たくさんのメッセージも書いて、状況について意見交換も行いました。僕にとってはチームに残って2部に行きたいということははっきりしてたので、二人と一緒に2部でも戦いたいと説得を試みたんです。アーロンとルイスは非常に大きなクオリティを兼ね備えた選手ですから」

 しかしキャプテンマークがなくとも、酒井高徳がチームにとって重要な柱の一人であることに疑問の余地はない。「定期的に若手選手に声をかけて話を聞いたりしています。サッカー以外のことも含めてですね。僕たち年上の選手というのは、若手をサポートしたり助けとなっていくもの。この役割は気に入っていますよ」と語った酒井は、「こうやって、チームとして成長していくものだと思います」とコメント。チーム一丸となり、最速でのブンデス1部復帰を目指した酒井高徳の戦いは、まだ幕開けを迎えたばかりだ。
 


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