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2016年10月25日

ドイツkicker誌より原口元気インタビュー「日本代表の力になりたい」

Hertha BSC Berlin
ヘルタBSC
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テンポ、そして今はより目的意識をもって、ドイツでの戦いに臨んでいる原口元気が語るヘルタの好調、DFBポカール、自身の変化、目標、そしてイビセヴィッチについて。

2014年に浦和レッズより獲得した際には、ヘルタは将来への期待も見越して獲得していたのだが、原口はその期待に応え、今シーズンはこれまででベストのパフォーマンスを見せている

…ここのところのブンデスでのヘルタの存在感は目立っていますね。この勢いをポカールにももちこめるでしょうか、原口選手?

原口元気:これはまた別の大会ですからね。でも決して気を緩めることなく、ザンクトパウリ戦に臨みますよ。たしかに彼らは2部の中で苦労していますけど。でも格下と見られる相手が上位を苦しめるというのは、僕たち自身も4部レーゲンスブルク戦で経験したことですし。

…そのときにヘルタはPK戦で辛勝していましたね。ただ昨シーズンは準決勝にまでコマをすすめています。ベルリン市民が切望する、地元クラブの決勝進出の夢は、自身もお感じになられているのでしょうか?

原口:もちろんですよ。外国人ではありますが、ここにきてすぐに、ヘルタ・ベルリンにとって本拠地で決勝を開催するポカールの意義の大きさを感じました。それは僕にとっても1つの夢ですし、昨年はあと一歩というところまでいったんですけどね。また今年もがんばります。

…ヘルタ好調の理由はなんだとお考えですか?

原口:とてもうまく組織化されていると思いますし、とても効果的にプレーできていると思います。一致団結していますし、前線では特別な力をもったイビセヴィッチが控えている。彼の素晴らしさは、ともにプレーするチームメイトとして実感しますよ。うまくボールを入れることができれば、彼はそれをゴールへと結びつけることができるんです。

…昨年は7位という成績でしたが、今季はさらに上位を狙えると思いますか?

原口:もちろんです。ディフェンス面ではもっと安定していますし、カウンターもエスヴァインの加入などでテンポが増してきている。それに何が起こっても、僕たちは落ちついて対処できていますね。

…どこまでいけると思いますか?

原口:それはわかりません。どこまでいけるのか、それを考えると楽しみですね。シーズン前には勝ち点45を目標ん掲げていたのですが、僕は勝ち点50を得たい、そして欧州の舞台に立ちたいと思っています。ケルン戦ではダリダ、ドゥダ、シュトッカー、ルステンベルガーといった選手たちが不在で、しかもカルーがはじめてリーグ戦で出場したという状況だった。それでも僕たちはそのハンディを乗り越えられたというのは、それだけのメンタリティとフィジカルが備わっているんだと思います。

…代表戦によって約3万3千kmの移動を余儀なくされ、ダルダイ監督は体力回復のため母国ハンガリーのシチュー「グーラッシュをたらふくこしらえて、つめこんでやろう」と話していたのですが、その効果のほどはいかがですか?

原口:いや食べてないんですよ(笑)。ただチームメイトのヤースタインとよく外食をするんですが、アジア系の料理を好んで食べて、あとステーキを注文することも多いですね。グーラッシュじゃないといけないということはありません。

…結果として力はみなぎっているようですね。ところでマネージャーのプレーツ氏は、そんなご自身の成長に目を細めています。何か特別に理由が?

原口:夏に筑波大学で、フィジカル面で特別プログラムをこなしたというのもありますし、ベルリンにきてからの3年間で徐々に作り上げていったというところもあります。プロセスをふみながら、今は当時とは全く別物の体を手に入れていますよ。それに昨シーズンに定期的に出場させてもらえたことも、改善につながっていますね。それで1つ上のステップにこれたように思います。

…具体的にどのあたりがよくなったと思われますか?

原口:以前はいろいろ考えすぎて、前にも後ろにもとにかく懸命にプレーいました。でも今はそこまでではなく、ちょうどいい感じでできているように思います。いい形で動けていますし、特に試合でのバランスを見出すことができていますね。あとフィジカル面では絶好調というのもあります。

…2014年にベルリンに加入された際、「対人戦ではいつもドイツ人にやられてしまう」と話していましたが、今は逆にご自身がよく勝利されているのでは?

原口:(笑)そうですね。以前は本当に相手が早く感じました。でも今は僕自身が対人戦でよくなっていますし、ボールをもってもロストする不安をそう感じず、おちついてプレーできています。うまくまとまった感じですね。

…ブンデスへの順応には苦労されましたか?

原口:とても大変でした。来た当初は、ここの攻撃的選手があまりに守備にも勤しむので驚いたものです。浦和時代では、自分の陣営でそこまで取り組むことはなかったので。こちらでは攻守の割合は半々といったところでしょうか。別物ですよ。

…ダルダイ監督はご自身の通訳を外し、シーズン前には6得点6アシストという目標を掲げています。このプレッシャーが好影響をもたらしているということは?

原口:僕は褒めちぎってもらうだけではなく、ちゃんと叱咤激励してもらって成長するタイプだと思いますしね。

…提示された目標をクリアする自信は?

原口:あれは僕にとっての目標ですし、このままプレーし続けられれば、近いうちの今季初得点もあげられると思います。

…ワールドカップ予選ではすでに4得点を挙げていますね。代表の方が得点しやすいということも?

原口:代表ではヘルタよりも前の方でプレーしていますし、決して代表の方が得点しやすいということはありません。

…本田圭佑、香川真司、清武弘嗣といった選手たちが、クラブで苦戦していますが、世代交代の時期にあるという見方は?

原口:そんなことはありません。確かにホームのUAE戦敗戦後に、ハリルホジッチ監督が少し苛立ちをみせたように見えたかもしれませんが、でもさきほど名前があがった選手たちは、代表にとって絶対不可欠の存在です。ただこういう状況にあるので、自分がもっと助けになることができればと思っています。

…ヘルタとの契約は2018年までです。すでにヘルタから延長のシグナルは出されていますか?

原口:まもなくしてマネージャーから声がかかるような気はしていますよ。

…そして?受け入れる用意が?

原口:そうですね。クラブも自分も成長していますし、お互いにとってマッチしていると思います。契約延長について、特に問題を感じているわけではありません。

…ブンデス以外の欧州のリーグで、日本人選手の苦戦が目立つというのも1つの理由では?

原口:あたまにはありますけど、でも最も大きな理由は、ブンデスリーガよりもいいリーグがそうないということです。ただサッカーでは状況は一気に変わってしまうものですけどね。

…ブンデス以外ではどこが考えられますか?

原口:プレミアのテンポは自分にあっているかな、とは思いますね。

…移籍当初は細貝萌選手の存在がありましたが、いまはより自立されているのでは

原口:そうですね。ハジさんは僕にとって兄のような存在で、慣れのためにとても大きな助けとなってくれました。そのごにブルサスポルやシュトゥットガルトへと移籍して、自分でやらなくてはならないことがでてきました。それからはもっと肩の力を抜いて、もっと自立して、オープンになったように思いますね。

…プレーでは精力さが光りますが、その分ドイツ語への勉強がおろそかになったという部分は?

原口:おろそかというのはちょっとオーバーに思いますね。ただチームがコミュニケーションをやりやすくしてくれていたという部分もありますし、どんな状況でも「お前何やってんだよ?」という言葉を使いまくっていたというところもありました。でも今は新加入のドゥダとともに、一生懸命ドイツ語も勉強していますよ。


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