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2017年02月19日

交代後に金星逃す失点…原口、チームの守備に納得できず「何をしたいのか…」

Hertha BSC Berlin
ヘルタBSC
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ほぼ手中に収めていたバイエルンからの金星がこぼれ落ち、ヘルタ・ベルリンMF原口元気は明らかに納得がいかない様子だった。

ヘルタ・ベルリンは18日に行われたブンデスリーガ第21節でバイエルンと対戦し、1-1で引き分けた。右MFで先発出場した原口は攻守に渡って奮闘し、1点リードの後半アディショナル4分にDFファビアン・ルステンベルガーと交代。だが、チームはその直後にバイエルンに痛恨の同点ゴールを許し、土壇場で勝ち点2を取りこぼした。

試合後、原口は納得がいかない表情を浮かべつつ、気持ちを整理するように沈黙を続けると「最後のシーンわかります?1対1になってたでしょ?サイドで」と一気に切り出した。「俺は毎回(サイドで)2対1を作ってやられないようにしいて、なんで最後ペカ(ペテル・ペカリーク)が1対1になっているのか。90分間やり続けたのに、交代してそれをやらなくなって、1対1でファール。何をしたいのかっていう……」と、こみ上げる悔しさを吐き出すように話す。

原口が指摘するは失点の“起点”となったFKを与えたシーン。バイエルンが猛攻を見せる後半アディショナルタイムに左サイドのエリア脇で、77分から出場のFWキングスレイ・コマンと先発出場のDFペテル・ペカリークが対峙。コマンのキレのある仕掛けに対し、ペカリークはファールで止めるのがやっとだった。最後のワンプレーとしてFKを与えてしまい、この流れからFWロベルト・レヴァンドフスキの同点弾が生まれてしまった。

話し始めて徐々に落ち着いてきた原口は、「もちろん(マッツ・)フンメルスとかが上がってきて、そこに対してルス(ルステンベルガー)を入れたかったのもわかります」と指揮官の考えにも理解を示す。だが、それでも自身がピッチを退くまで94分間続けてきた守備の意識が、交代後の2分間でチームに引き継がれず、失点のきっかけを作っただけに悔しさは大きい。

「90分間あれだけチームでハードに戦って、もう少しで3ポイントが取れるってところで、なんであのシーンでペカが……。どう考えても、あそこ(サイド)を突破してくる能力のある選手をおいているわけだから。前半に2人でも止められないシーンがあったのに、なんで90分以上戦っているペカが疲れている中で、コマンとやらなければいけなかったのか。FKの対応どうこうではなく、まずそこだと思うし、あれをやられないために毎回2対1を作っていた。もったいないというか、詰めが甘いというか……」

ただ、原口が感情を露わにして語ったのは、この日のチームに手応えを感じていたからこそだろう。ヘルタ・ベルリンはこれまでの「4-2-3-1」から「4-1-4-1」に変更し、中盤の底にDFニクラス・シュターク、2列目中央にMFペア・シュルブレットとMFウラジミール・ダリダを配置。バイエルンのトップ下のMFチアゴ、ボランチのMFアルトゥーロ・ビダルとMFジョシュア・キミッヒを抑えつつ、攻撃でも「いい距離感でボールを回せた」という。

「チームとしてはすごくいい時のヘルタが見せられた。だからこそなおさら最後のシーンがもったいない。今日のヘルタを見せられれば、どことでもうまくやれると思う。これだけ上手くはまれば、次も4-1-4-1でやるかもしれないし、僕としてはいい手応えを感じました」とチームとしての確かな自信を口にした。

実際、今シーズン前半戦のブンデスリーガ第4節で0-3の完敗を喫した王者バイエルンを相手に、今節は最後の最後まで渡り合った。「いつもバイエルンは勝っていると途中から手を抜くけど、今日は最後まで本気のバイエルンとやれたので、そういう意味ではいい経験だった」。結果的には金星こそ逃したものの、この試合での収穫は大きい。後半戦に入って前節まで1勝3敗と苦戦しているヘルタにとって、バイエルンとの善戦で自信をつけて調子を上げるきっかけを掴めるはず。原口も「今日の(パフォーマンス)を最低限にやっていきたい」とどこか割り切った表情で気持ちを切り替えていた。

きんg

 


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