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2017年07月12日

『FCケルンvsモデスト』が泥沼化。モデストが裁判所に訴え

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昨年からつづく、アンソニー・モデストをめぐるケルンでの移籍騒動。約1年半前にモデストは、移籍金750万ユーロで移籍可能となる例外条項を有しており、それを利用して夏での中国移籍を試みたものの、その例外条項の行使期限が過ぎてしまったために破談。最終的には一転して、例外条項を含まない形での契約延長で合意に達した。

ちょうど1年前にモデスト側は「契約は3年ある。家族はハッピーで、それが僕にとって重要なんだ。ケルンに残りたいよ。契約の駆け引きは政治的なもので、僕は選手。自分がしたいことをするさ」と、駆け引きはあくまで代理人がやったことだと主張。

それでも中国・天津権健はモデスト獲得を諦めることなく、これまでも継続してモデストは移籍候補として名前が浮上、今夏に至っては2度も移籍確実報道が流れるほど、モデストサイドも積極的な動きをみせている。

そんななか、1度目の移籍「取り消し発表」後にモデストはにビルト紙に対して、ケルン首脳陣への批判を展開。事態は思わぬ形でヒートアップした。「僕は移籍を願い出たことなんて一度もない。そんなことを聞いたことがあるかい?そんなことはないはずだ。ここはホームであり、これからもそうだ。上の人たちがどうしようと関係なくね。僕はこのクラブを愛している」

しかしながらケルンでマネージャーを務めるヨルグ・シュマッケ氏は、「これは中国サイドの問題ではない」と説明。中国では高額な移籍金で選手を獲得した場合、それと同額を実質上の罰金という形で支払うのだが、それを免れるために選手が契約を解消する形をとることが通例となっているという。どうやらモデストサイドはこのことについて、税金を考慮して躊躇、契約解消を見送った模様。

なお中国への移籍の可能性については、まだ金曜日までは残されており、ケルン側としてはその日までつづく一次キャンプにおいて、モデスト自身が冷静に考えるためにも、そしてこの移籍騒動からチームを遠ざけるためにも、このキャンプについてはモデストを帯同させず、事態の沈静化をめざす判断をくだしている。

にもかかわらずその二日後にFCケルンに届いたのは、モデストが一次キャンプの練習参加を訴えたというケルンの裁判所から通達だった。シュマッケ氏は「これは彼の持つ権利だから、驚くことではないだろう」と前置きしながらも、「しかし我々が知る前にこういうことが起こるなんて珍しいことだ」と言葉を続けた。

なぜモデストは、首脳陣との話し合いを行わないまま、このような行動に出たのか。今回ケルンは、特にモデストに対する批判や制裁のような類のことは一切みせておらず、モデストがとった今回の行動はまさに不必要なものだ。本当にケルンへの残留を望んでいるのであれば、「この話はもう終わりだ。僕はケルンに残る」と、一言宣言すれば済む話ではないか。

本来ならば25年ぶりとなる欧州の舞台返り咲きに沸き、それにむけて集中して臨んでいきたいであろうケルン。だが裁判所による話し合いは、今週木曜11時(日本時間18時)に設定。一次キャンプはその翌日の午後までとなっている。


なお現在行われているケルンのトレーニングキャンプでは、ティモ・ホルンが大腿筋に問題を抱えており、個人練習を実施。しかしペーター・シュテーガー監督は「ひどいものというわけではない。だからずっと心配して気にかけているというわけではないよ。OKというサインがでるまで待っているだけさ」と、エクスプレス紙に対して語った。