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2018年05月02日

致命的ミスで失点のウルライヒ「何て言えばいいかわからない」

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試合終了のホイッスルがベルナベウに鳴り響くと、スウェン・ウルライヒは一人力なくピッチの上へと座り込んだ。そこでは慰めの言葉をかけられる者さえいなかった。そしてウルライヒは重く沈んだ表情で、一体なにがあの時に起こったのか説明ができないまま後にしている。

ここのところはむしろ、ウルライヒに対しては賞賛の言葉が各方面から寄せられていた。もはやほとんどの人々が、ノイアーが離脱したバイエルンのGKを、穴となるポジションだとは考えていなかったことだろう。それほどまでにウルライヒはそつなくその役割を果たし続けてきたのだ。この日までは。

1−1としてハーフタイムを迎えロッカールームに下がる際、バイエルンにとってみればまさに予定通りの、逆にレアルからみれば時折苦しい場面もあった試合展開をみせていたといえるだろう。だが後半開始早々、トニ・クロースのプレッシャーによりバックパスを選択したコランタン・トリッソのボールは、本来よりも短いものとなったために、レアルのFWカリム・ベンゼマとGKスウェン・ウルライヒとのスピード勝負という形に。だがウルライヒの方が一足早く追いついたかにみえたが、そこで手でキャッチを試みたウルライヒはこれがバックパスのためにハンドとなることを思い出し、足でクリアを試み見るも失敗。最終的にはベンゼマに勝ち越し点となるゴールを許している。

試合後には言葉なくそのままピッチを後にしたウルライヒだったが、その後に自身のインスタグラムにて「なんて言えばいいのか、言葉が見つからない。CL敗退の失望がどれほど大きいことか。どうしても決勝に進みたかったし、そのために自分たちのベストをつくした。にもかかわらず、そこで全く不必要なミスをおかしてしまった。まったく説明がつかない。チームのみんな、そしてファンのみなさんに対して、本当に申し訳なく思っている」と投稿。

ここのところ「見事な成長を遂げた」と目を細めていたユップ・ハインケス監督も、特にウルライヒに対して批判は口にしておらず、むしろトリッソのバックパスが「不必要なものだった」とコメント。ウルライヒについては「今シーズンを通して素晴らしいプレーを見せてくれている。確かに今回はブラックアウトは起こり、彼は手でつかみにいったがそこでそれではいけないと気づき狼狽してしまったんだよ。選手にとってもチームにとっても辛いことだよね」と言葉を続けている。

ただ今シーズン、再びウルライヒに出場の機会が訪れるかについては不透明だ。今夏にロシアで行われるワールドカップ出場を視野に入れるマヌエル・ノイアーが、残りのリーグ戦2試合でプレーする可能性があり、ハインケス監督も「明確なプランがちゃんとある。そこに関して疑問はない」と説明。ただ今回はその疑問が生まれることになったともいえるはずだ。果たして今季最後の公式戦、アイントラハト・フランクフルト戦でゴールを守るのは、ウルライヒなのかそれともノイアーなのか。


 


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