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2018年06月20日

チーム内での緊張感を示した、マヌエル・ノイアーの記者会見

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いつになく時間がずれこむようなことがあれば、それだけいかにW杯初戦での敗退がドイツ代表へ大きな緊張感をもたらしているかということがはかりしれるというものである。メディアを完全シャットアウトしたその翌日の火曜、主将のマヌエル・ノイアーが、本来12時半から開始されるはずのプレスカンファレンスに、45分遅れで姿をみせた。「ミーティングが長引いてしまったんだ。これからの改善について、僕たちはかなり多くのことを話し合っていたのでね」

議題に上ったテーマが、相当数に及んだことは想像に難くない。議論や非難の声は、試合直後にはマッツ・フメルス。その翌日にはジェローム・ボアテングと、既に二人の主力選手がメディアに対して口にしていたものだ。「メキシコ戦後ほどに強くコミュニケーションがはかられたことは記憶にない。これは良いシグナルだと思う。多くの選手たちがチームのために尽くしたいと考えているということだ。僕たちは誰よりも自分たちを批判し、悔しさを感じ、そして露呈してしまったものに失望している」

詳細については特に明かされることはなかったのだが、リザーブメンバーがトレーニングを行なっている間に、主要メンバーとの間で熱い議論がなされていたようで、「遠慮なんてまったくない中で、素直に自分たちの意見を出しているよ」とノイアー。ただその言葉はむしろ、チーム内における危機感の高さを物語るものでもある。

確かにノイアーは、ワールドカップ優勝組と、コンフェデ杯優勝組という二つのグループに分かれているということについては「そんな風に分かれるなんてことはない。僕たちは1つのチームだ」と否定。ただこれまでは遠慮されていたことを、正直に口に出す姿もみられていることも明かした。「ちゃんと相手に伝えるということが重要なんだ」

ただ選手の総入れ替えや戦術の大幅な変更を行うようなことはないことは、ノイアー自身が明確に示しており、スウェーデン戦で流れを変えていくことはむしろ、メキシコ戦で悪い形で見せてしまったベテラン選手たちの試合に臨む姿勢によるとの考えを見せている。

「意欲、自信、そして信頼というものが、メキシコ代表戦では不足していた。なぜそんなことが起こったかについては、僕にはなんともいえない。フィジカル的な存在感というものが、この試合では見受けられなかったんだよ。果たしてこの大会に対して、自分は100%の力をもって臨んでいるのだろうか?このチームに全力を尽くす用意がちゃんとできているのだろうか?」名前こそ当然ノイアーが口にすることはなかったのだが、試合で消えていた選手としてあげられるであろう、メスト・エジルが含まれていることは明らかである。

火曜午後にはワールドカップのベースキャンプを離れ、昨夏のコンフェデ杯のベースキャンプ地だったソチへと向かったドイツ代表。そこにはメキシコ戦を風邪のために欠場した、左サイドバックのヨナス・ヘクターの姿もあった。ノイアーはこの試合で1つのシグナルを送れることへの期待感を示しており、「景色の変化がなされることを楽しみにしているところだよ。新しいことが到来するという、1つの兆しとなるだろう。別の街に向かい、そしてそこで別の経験ができることにワクワクしている」とコメント。

水曜日から金曜日はまで黒海に面したこの地で、軌道修正をはかるための3度のフルメニューが行われる予定となっているが、しかしノイアーが口にするように決してそれは容易なことなどではない。「レバーを切り替えるというのは、口にするほど簡単なことではないよ。」と語った同選手だが、しかしながらそれと同時にチームが再び勝利にむけてリアクションをみせてくれるとの確信も抱いており、「別の顔を見せることができるだろう。自分たちの良い部分を形として表現していかなくては。それができると信じているし、それはわかっている。スウェーデン戦でそれをみせるよ」

再び警鐘が鳴らされるような試合はもう不要だ。そんなことが起こってしまえば、すなわちそれはもう修正不可能な状況へと陥ったことにを意味する。


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