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2016年09月01日

W杯最終予選、日本はまさかの黒星スタート 浅野の“ゴール”認められず、UAEに逆転負け

提供:サッカーキング
:kicker以外からの記事
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2018 FIFAワールドカップロシア アジア最終予選の初戦が1日に行われ、日本代表はUAE(アラブ首長国連邦)代表と対戦した。


2017年9月まで約1年間続くW杯アジア最終予選がいよいよ始まった。初戦の相手は2015年のAFCアジアカップ準々決勝で敗れたUAE。6大会連続のW杯出場に向け、白星スタートを飾りたいところだ。なお、グループBには両国のほか、オーストラリア、サウジアラビア、イラク、タイが同居。グループ上位2カ国に入れば本大会への出場権獲得となる。


スタメンはGK西川周作(浦和レッズ)、DF酒井宏樹(マルセイユ/フランス)、吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)、森重真人(FC東京)、酒井高徳(ハンブルガーSV/ドイツ)、MF長谷部誠(フランクフルト/ドイツ)、大島僚太(川崎フロンターレ)、香川真司(ドルトムント/ドイツ)、本田圭佑(ミラン/イタリア)、清武弘嗣(セビージャ/スペイン)、FW岡崎慎司(レスター/イングランド)の11名。なお、長谷部はこの試合が代表通算100試合目。また、大島は日本代表デビュー戦となった。


試合は序盤から日本がボールをキープして攻める一方で、UAEはカウンターからチャンスを作る。5分、オマル・アブドゥルラフマンの落としを受けたハミス・イスマイールが右足ダイレクトで狙ったが、ここはGK西川がしっかりとキャッチした。


一方、日本は12分に右サイドで酒井宏が倒されてFKを獲得する。キッカーの清武が右足で高いクロスを入れると、鋭く曲がって落ちたボールをファーサイドの本田がヘディングシュート。これがゴールネット左隅を揺らし、日本が最初のシュートで先制に成功した。


UAEは先制を許したものの、次のチャンスをしっかりと生かす。20分、UAEがカウンターからチャンスを作ると、ペナルティエリア手前でFKを獲得。キッカーのアハメド・ハリルが右足で直接狙うと、壁を越えたボールがゴール右に飛ぶ。GK西川が反応したが、ボールは手とクロスバーに当ってゴール右上に決まり、UAEがすぐに同点とした。


ホームで追いつかれてしまった日本。26分、酒井高が左足でアーリークロスを供給する。ゴール前に走りこんだ本田が頭で合わせたが、ここはGKハリド・エイサがなんとか弾き出す。こぼれ球に香川が反応したが、当たりそこねたシュートは惜しくもゴール右に外れてしまった。その後、日本はピンチを迎える場面もあったが、このまま1-1でハーフタイムを迎えた。


UAEは後半開始からアブデルアジズ・サンクールに代え、ワリド・アッバスを投入した。後半開始早々にゴールに迫ったのは日本。49分、エリア手前でこぼれ球を拾った大島がダイレクトでミドルシュートを狙ったが、ここはGKエイサがなんとか反応してCKに逃れた。


日本がチャンスを逃した一方で、UAEは再びチャンスをものにする。52分、イスマイル・アルハンマディがドリブルでエリア内左に進入すると、一度はボールを失ったものの、こぼれ球を再びアルハンマディが拾う。日本はDF3人で囲んでいたものの、ここで大島がアルハンマディに足をかけてしまいUAEにPKが与えられた。キッカーのハリルは冷静にチップキックでゴール中央に決め、UAEが試合をひっくり返した。


逆転を許した日本は、62分に清武を下げて宇佐美貴史、66分に岡崎を下げて浅野拓磨を連続投入。その後も日本が攻めこんだが、なかなか決定機を作れない。75分には大島を下げて原口を投入してさらに攻勢を強める。


同点を目指す日本は、ホームで主審の笛にも見放されてしまう。78分、日本は右サイドの酒井宏がクロスを入れると、本田が頭で落として浅野が左足ボレーシュートで狙った。ボールはゴールラインを越えたかに思えたが、主審はGKエイサが弾き出したとしてノーゴールの判定。なかなか追いつくことができない。


終盤は吉田を前線に上げてパワープレーに出る場面もあったが、UAEのゴールを割ることができない。90分、エリア手前右で本田からパスを受けた原口が、キックフェイントから左足でシュートを狙ったが、ボールは枠を大きく外してしまった。日本は最後まで同点に追いつくことができず、1-2で初戦を落とした。日本がW杯最終予選のホームゲームで敗れるのは、1997年9月28日の韓国戦以来約18年11カ月ぶりのことだった。


日本は6日にW杯アジア最終予選第2戦でタイ代表とのアウェーゲームに臨む。


【スコア】
日本 1-2 UAE

【得点者】
1-0 12分 本田圭佑(日本)
1-1 20分 アハメド・ハリル(UAE)
1-2 54分 アハメド・ハリル(PK)(UAE)




 敗戦に落胆のハリル「心の底からガッカリ。真の日本代表の姿ではなかった」

ホームでUAE(アラブ首長国連邦)にまさかの逆転負けを喫した日本代表。ロシア行きの道程でいきなりつまづき、落胆の表情で記者会見に臨んだヴァイッド・ハリルホジッチ監督は「心の底からガッカリしている。我々の実力が示された。これを受け入れるしかない」と開口一番にコメント。「期待していたとおりのプレーができなかった。相手のほうがリアリストだった」と受け入れがたい敗戦について触れた。


2カ月にわたって合宿を行い、入念な調整を続けたUAEに対して、日本は全選手が揃ったのが2日前。指揮官は「ボールを早く動かすように要求していたが、望んだようなプレーが実行できなかった」と振り返った。


その要因としてピックアップしたのが、危惧されていたコンディションのばらつきだった。狙いどおりのサッカーができなかった理由に「疲労も考えられる。何人かの選手は狙ったプレーをするだけのフィジカルコンディションになかった」と話し、自身の選手選考に関して「なぜこのような選手を選んでしまったのか、自分でも疑問を抱いている。ただ、それ以外にいい選手がいなかった」とした。


求めていた守備ができなかった点も反省材料に挙げた。「守備面でも能力の限界を見せたかなと思う。最後の30メートル(ディフェンシブサード)でFKを与えてはいけない」と伝えながら相手を倒して直接FKから同点弾を許した。PKを与えたシーンに関しては数的有利な状況で相手選手を囲い込みながら突破を許し、足を伸ばしたところで引っ掛けてしまった。「PKの2失点目はは3対1の状況でボールを奪いに行きながらボールを奪えなかった。それが実力です」としたハリルホジッチ監督は「守備面でも能力の限界を見せたかなと思っている」と厳しい口調で語った。


巻き返しのためには6日に行われるタイとのアウェーゲームで勝ち点3の獲得が必要不可欠となる。いきなり迎える正念場に向けてハリルホジッチ監督は「今夜の日本代表は真の姿ではない。コンディションを考えて、試合前から最高の試合ができないことは予想していた。だが、我々はこれまで何度も素晴らしい試合をしてきた。少なくとも次の試合までに疲労を回復させて、フィジカル的にいい状態にしたい。今夜は厳しい結果になってしまったが、ポジティブな面も見られた。次の試合ではもっとプレースピードを上げてくれることを期待している。タイ戦ではより強い気持ちを持って、勝利を探しに行く。希望は失っていない。良い試合ができると信じている」と前を向いた。



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