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2020年10月20日

バイエルン戦で見えた、昇格組ビーレフェルトの可能性

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 確かに昨年10月29日のドイツ杯2回戦FCシャルケ戦以来となる、久々のホーム戦での敗戦を喫した、アルミニア・ビーレフェルト。加えて前節に続く連敗であり、尚且つ4失点を喫しての完敗ではあるのだが、それでもなお明るく前を向ける材料がそこにはある。まず何より昇格組として、開幕から4試合で勝ち点4を確保しているところであり、加えて今回敗戦を喫した相手は王者バイエルン・ミュンヘンだ。

 そこで選手たちは前半だけで0−3と大量リードを奪われる苦しい展開だったにも関わらず、ロッカールームでは「決して頭を下げてはいけない。一致団結して戦っていこう」と、あくまでに自分たちのプレーをしていくことを誓い、後半では相手がギアを落としたこともあっただろうが、その気概をピッチに示してみせている。

 なかでもそこで一矢報いる得点を決めたのが、堂安律。この日に日本代表MFが見せたパフォーマンスは、今後を多いに期待させるものであり、幾度もバイエルンを苦しめる場面を披露。PSVより買取オプション付きでレンタル中の22才は、得意とする右ウィングで初めて起用され、オフェンスにおいて数々の好パフォーマンスをみせた。ちなみにバイエルン戦での初試合で得点したビーレフェルトの選手は、ウルリヒ・ブラウン、ジークフリード・ライヒ、ママドゥ・ディアバン、ヨナス・カンパーに続く5人目。

 そしてその堂安へとアシストしたベテランFWファビアン・クロスをはじめとして、ビーレフェルトの選手たちはブンデス1部のスピードとプレーに順応していっており、それは例えばクロスをみてもトリッソの退場を誘発し、数字の面でもパス成功率77%、対人戦勝率71%と今季最高のパフォーマンスを示したことからもいえるだろう。

 加えてこの日は代表戦の影響により欠場となったセルヒオ・コルドバには前線での爆発力が、今夏に滑り込みでヘルタより獲得したアルネ・マイアーには課題だった中盤における創造性をもたらす活躍が期待されているところであり、骨折により長期離脱中のアンドレアス・フォーグルザマーも年内には復帰の見通し。この日に堂安に見て取れた「新戦力」、そしてクロスに見て取れた「順応」、そしてバイエルン戦で見せた「気概」という点でも、これからの伸び代が楽しみだ。
 


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