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2019年03月22日

ブレーメンの大迫勇也、欧州復帰へ重要なピースとなれるか

SV Werder Bremen
ヴェルダー・ブレーメン
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 昨夏にはフロリアン・コーフェルト監督が熱望する形で、1.FCケルンから獲得した大迫勇也。だがアジアカップへの参加と、そこでの負傷により、冬季キャンプ、そして後半戦での半数以上となる9試合をすでに欠場したことからも、地元紙ヴェーザー・クーリエのクリストフ・ゾネンベルク氏、そしてシュテファン・ロメル氏が、大迫の復帰後も「先発から外れる可能性がる」と指摘したことに、決して驚きを覚える必要はないだろう。

 前半戦では一時、上位争いを展開する姿もみせるも、最終的には10位で折り返すことになったブレーメンは、後半戦での巻き返しを期していたものの、アジアカップから戻ってきた大迫は、背中を負傷してプレーできる状況になく、「非常に高いクオリティを失っている状況だ」と苦言。まもなくしてベテランFWハルニクも負傷離脱し、それらの穴埋めに迫られることになった。

 だがそんな苦境に現れたのが、それまでベンチスタートとなっていたミロト・ラシカだ。それまで後半戦初戦に決勝弾を決める活躍で勝利へと導くと、ここまで後半戦で出場した8試合すべてで先発し、6得点をマーク。

 さらに同様の状況にあったもう一人の若手FWヨハネス・エッゲシュタインも先発争いへと名乗りをあげており、大迫離脱期間中ではブレーメンはむしろ、それまでよりも平均得点で0.5得点も向上。負傷から復帰したハルニク含め、逆境を乗り越えたブレーメンのFWの定位置争いは激しさを増している。

 しかしながらそんな中で大迫勇也の今の状況は、まだチーム練習にさえ復帰を果たせていないところであり、代表戦期間にあたる「今週は別メニューでの調整となるよ」と、マネージャーを務めるフランク・バウマン氏はコメント。目標は「マインツとのホーム戦」となるが、しかし明確な復帰の目処を口にすることは避けた。

 「間に合うように期待しているし、そう見ているよ。しかし大迫は、長期間にわたって離脱していたんだ。そのことも考えないと。どこまで回復できるか、見極めていかないとね」つまりはこの発言を聞く限り、マインツ戦でいきなり先発で復帰することは考えにくい立場だといえるだろう。

 さらに記事では大迫のプレースタイルもまた、これからの出場機会を制限する可能性があるとも分析した。

 大迫入団の際、コーフェルト監督は「狭いエリアで常に打開策を見出せ、スペースの間でも良い動きができる。ゴールを背にしてプレーする典型的なCFではなく、常に深い位置へと仕掛けていく選手だ。それにとても創造性があり、決定的なパスも供給できるし、自身でもとても決定力をもっている」と評価。

 そのため、ニュルンベルクやベルリンとの対戦(共にドロー)では、大迫の不在の穴は非常に大きかったとした上で、これから控える昨季2位のシャルケや、今季上位を争うドルトムント、バイエルンなどの戦いではむしろ、素早いカウンターサッカーに適したラシカやハルニクのスタイルの方がマッチするとも指摘する。

 だが何よりもまず大迫に求められていることは、しっかりと復調を果たし、そしてブレーメンの戦列に加わるということ。欧州の舞台への復帰を目指すブレーメンは、現在は出場圏内となる6位レヴァークーゼンまで勝ち点差3の8位につけており、フロリアン・コーフェルト監督は「我々は必ず、シーズンの終盤で必要になってくる」と明言。大迫としてはその期待に、是が非でも応えていきたいところだ。
 


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