ドイツ最大のサッカー専門誌 - kicker日本語版

2020年05月28日

新たなスピリットと定位置争い、ブレーメンが巻き返しへ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加


 このような議論を行うことは、少し前のヴェルダー・ブレーメンでは考えられなかったことだろう。筋肉の問題から復調を果たしたルードヴィヒ・アウグスティンソンだが、土曜日に迎えるシャルケ戦での先発出場は決して確約されたものではない。

 「彼もまた、定位置争いの真っ只中にあるよ」と、フロリアン・コーフェルト監督は強調した。「決してすんなりといくようなことではない」その言葉の背景には、先日行われたグラードバッハ戦にて代役を務めたマルコ・フリードルが「非常にいいパフォーマンスをみせた」ことがある。当然のことながら何も、即席でアウグスティンソンを交わして行ったということではない。ただおそらくこう表現することはできるだろう。突如として歯車が噛み合い始めたヴェルダー・ブレーメンにおいて、その代表的な歯車の1つではないかと。

 フリードルは勇気をもったプレーでこのチャンスを活かし、最終的にチームの勝利へと貢献したフライブルク戦と同様に、コロナ危機明けにレヴァークーゼン戦でみせたような不安定さは今回も微塵もなかった。そしてこの22歳のDFと同様にチーム全体にとっても「新しいスピリットが生まれているね」と、マネージャーを務めるフランク・バウマン氏はコメント。そしてその理由として同氏は、体力面における大幅な増加があると指摘する。

 確かにレヴァークーゼン戦でこそ苦い試合となってしまったが、だがコロナ危機によりもたらされたこの中断期間から、ブレーメンはその効果を存分に発揮しているところであり、ベンチにいる選手たちの大きな声援に代表されるような高いチームスピリットが、定位置争いにもつながり、最近のパフォーマンス向上の理由となっているのだ。そしてオプションが増して行った結果、ブレーメンでは「戦術的な選択肢が増えた。これは久々のことだよ」とバウマン氏。そのため今回のグラードバッハ戦では、フライブルク戦で得点を決めたビッテンコートではなく、あえて大迫勇也を起用しており、「勇也を起用した理由は、今回の試合にフィットしていると判断したからだ」と、コーフェルト監督。そして大迫自身も、その指揮官の期待を決して裏切らなかった。

 それ以外にも、臀部の打撲から復調したケヴィン・フォクトや、出場停止明けのバルグフレーデも、今回のシャルケ戦で控えているところであり、ヴェリコヴィッチが出場停止となるも、むしろブレーメンは贅沢な悩みをかかえているところ。アウグスティンソンかフリードルか?大迫かビッテンコートか?サージェントかゼルケか?活きいきとしたプレーをみせる若手米国人選手サージェントに対し、大型FWのゼルケは今回途中交代から再び確かな印象を残すことに成功。決勝弾まであと一歩というプレーもみせている。

 「フィニッシュにおける一貫性と軽快さという点においては、我々は非常に真摯に取り組んでいかなくてはならない課題だよ」と、バウマン氏。もしもそれを果たすことができれば、ブンデス1部残留は決して「ミッション・インポッシブル」ではないだろう。わずか数日前と比べ、ブレーメンの見通しは明るく変化をみせているところだ。
 


  • ブンデスリーガ・各チーム情報