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2018年11月12日

ドイツ頂上決戦で代役務めたGKヒッツ「来なきゃよかった、と思った(笑」

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 リーグ首位のボルシア・ドルトムントが、ホームに王者バイエルン・ミュンヘンを迎えて行われた、土曜夜からのドイツ『クラシカー』。世界200カ国の目が向けられた注目の一戦のその直前、ドルトムントでは先日のCLアトレチコ戦で、大腿筋を負傷したロマン・ビュルキの欠場が伝えられた。

 その代役を務めた、31才の元スイス代表マルヴィン・ヒッツは、その時の状況について「試合が近くにつれ、緊張感が増してきた」と明かし、欧州最大の観客動員数を誇るシグナル・イドゥナを包む、凄まじい雰囲気に「あんな経験は滅多に味わえるものではない」との印象を述べている。

 試合は、バイエルンのニコ・コヴァチ監督が「両チームによるファンタスティックな、とてもオープンな」と展開となった。急遽代役をつとめたヒッツは「カウンターなど、あれだけ得点チャンスがあって、あんなにゴールが決まるなんて、みんな予想していなかったじゃないかな」とコメント。「来なきゃよかったと思ったくらいだよ(笑。観ている人にはよかっただろうけど」


 その結果、猛攻の末にロベルト・レヴァンドフスキに先制点を許す展開となっており、「開始から25分間までは明らかに、我々を上回っていた。あまりに多くのロストをおかし非常に難しくなったよ。」と、ドルトムントのファヴレ監督。ただ「苦しかったが、バイエルンはそのテンポを保てなくなっていた」とも語っているように、リードするバイエルンでは1つの変化が生まれていた。ドルトムントによる「ハーフタイムでの修正」と、マッツ・フメルスのペースダウンだ。

 そもそも開始10分にもロストから、ロイスにビッグチャンスを与えるミスを犯していたフメルスは「病気を患っていた」と試合後に明かし、ハーフタイムでニコ・コヴァチ監督が、「いけるのか?」と確認。それに首を縦にふったフメルスを信頼した指揮官は、体を温めていたズーレを下げてフメルス続投を決断している。

 だが今度はサンチョに振り切られるという結果に。アルカセルが決めきれないという幸運にも恵まれたが、フメルスは「リスキーすぎる」と判断。2−1とリードして、最終的にはズーレと交代した。「ハーフタイムに、あんなことを言うべきではなかった。」とフメルス。


 そしてその交代から2分後には、「あってはならない形での2度のカウンター」(コヴァチ監督)で、ロイス、さらにアルカセルが立て続けに得点。「ドルトムントは非常に早い選手を揃えていて、彼らは深い位置へと侵入することができる。」と指揮官。

 「我々としてはよりコンパクトに構えなくてはならないのだが、相手にあまりにもプレッシャーをかけられる展開となった。ここのスタジアムでそういった流れとなれば、いつかは点が入ってしまうものだよ」と肩を落とし、最終的には、そのまま逃げ切ったドルトムントが、バイエルンとの頂上対決を制した。

 主将のロイスは 「素晴らしい試合だったよ、ピッチに立っていて、本当に楽しかったね」と振り返り、「とても大きな自信をもっていたんだ」とコメント。ただ勝ち点差7に広がったことについては、「差があることは決して悪いことではないけど、でもまだシーズンは序盤だし、バイエルンだって長い目でみたら非常に手強い相手であることに変わりはない。リーグ優勝を口にするには、まだまだ早すぎるよ」との考えをみせている。


 またファヴレ監督は今回の「クレイジーな試合」を終えて、「多くの点では、まだまだ修正を行なっていかなくてはならない。あまりにも多くの課題がまだ残されているんだ」との見方を示しており、ミヒャエル・ツォルクSDも「これからも引き続き、我々は成長していかなくてはならないし、学んでいかなくてはならない。1歩1歩前進していくよ」と強調。

 一方の、バイエルンのニコ・コヴァチ監督は、「あらゆる観点で、我々にとって久々のベストプレーだったと思っている。今後に向けて力になるものだよ。確かにこれから代表戦で、多くの選手が不在となってしまうのだが、勝ち点差7というのは、随分と大きく開いたようにもみえるかもしれない。ただサッカーではどんな可能性だってある。シーズンはまだ序盤だし、3分の2が残されているんだ。まだまだ取り戻していけるよ。そのためにハードに取り組んでいく。課題はあるんだ」と語った。

【試合経過】
0−1:レヴァンドフスキ(26分、ニャブリ)
46分:ドルトムント(ダフード⇔ヴァイグル)
1−1:ロイス(49分PK、ロイス)
1−2:レヴァンドフスキ(52分、キミヒ)
59分:ドルトムント(アルカセル⇔ゲッツェ)
65分:バイエルン(ズーレ⇔フメルス)
2−2:ロイス(67分、ピシュチェク)
2−3:アルカセル(73分、ヴィツェル)
74分:バイエルン(サンチェス⇔ニャブリ)
82分:バイエルン(ワグナー⇔ミュラー)
82分:ドルトムント(デラニー⇔ブルーン・ラーセン)
 


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