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2020年04月26日

ドイツ労働大臣がプレー中のマスク着用を提案?「本気かい?」

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 特にクリスチャン・ザイファート代表取締役をはじめとして、ドイツサッカーリーグ機構には政界の上層部との太いパイプが構築されており、それはメディアによって労働大臣がサッカー試合中のマスク着用について発言したとされた際に、そもそもこういった話をメディアから先に聞く事への不条理と、すでに労働大臣との確認を行っていると明らかにした姿勢からもみてとれるだろう。その裏で代表担当医師であるティム・マイヤー医師は、タスクフォースを結成し選手やコーチ陣らに対する厳格な衛生管理方法を定めているところだ。

 「綿棒を入れる際には、涙が出るほど深く入れなくてはいけないものですよ。それなら、しっかりと検査ができているという事でもあります」と、マイヤー医師らと共にタスクフォースの一員でもある、バーバラ・ゲルトナー教授は、コロナテストの方法について説明した。同テストは1500人の選手と関係者、コーチ陣ら、ブンデス1部2部36クラブへと及ぶものであり、チームはリーグ再開までに最低2週間のチーム練習が必要であることから、まずはその前日に検査が行われることが望ましいところだ。

 ただそのタスクフォースを組織するマイヤー医師は、改めて検査を受ける側の姿勢の重要性を説いており、「いくら我々が良いコンセプトを作りあげ、理論的には確かなものであったとしても、そのコンセプトに従わないものが出てきてしまえば、問題を抱えることにもなります。選手、コーチ、職員らたちによる規律という部分が、非常に大きな意味をもつことになるのです。それができなければ、全てのコンセプトが崩れてしまうことになる。我々としてできることはこれらを伝えることしかできず、あとは懸命に取り組んでいただかなくてはならない」と、言葉を続けた。


 またドイツの労働大臣より、試合中のマスク装着が提案されたと伝えられたことについては、「そのことはまだ私の耳には入ってきてはいない。ただサッカーの試合を、マスクを装着して行っている姿なんて、あまり想像のできるものではないよね。信憑性を疑ってしまうよ」と返答。ドイツサッカーリーグ機構のクリスチャン・プフェニヒ氏は、「我々はこの話について、メディアでしか聞いておらず、これまで労働大臣ともコンタクトをすでにとっているところだよ」と説明している。

 その一方で衛生対策という面については、、マイヤー医師、ゲルトナー教授らは全く異なる見解も有しており、「我々とては感染防止に向けた出来る限りの対策を講じている。その結果、ピッチ上での感染の恐れは低いと思っている。なぜなら、ピッチ上では濃厚接触にあたる行動はないと考えるからです」と説明。それは研究機関ロベルト・コッホ研究所が定める、リスクのグループ1に該当する「(顔と顔を突き合わせるような)15秒間にわたる濃厚接触時間」というものにあたらないと判断。

 「ピッチ上における濃厚接触の機会は非常に少なく、そのためピッチ上における感染の可能性は非常に低い」と、マイヤー医師。そのためもしも選手のなかにコロナ検査で陽性反応がでたとしても、その試合に関わった人々を2週間隔離するという措置は予定されておらず、「ただもしも選手のなかに多くの感染者を出してしまった場合には、その時はチームの大半を隔離しなくてはならなくなる。だからこそ、コンセプトをいかに遵守できるかがポイントとなってくるのです」と、説明している。
 


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