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2020年05月14日

パダーボルン、恐怖に襲われた「13日の金曜日」

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 9週間前に味わった忌まわしい過去を振り払うかのように、SCパダーボルンはフォルトゥナ・デュッセルドルフとの再試合にあたり、前回とは異なる宿泊地を選択しアウェイ戦に臨んでいる。他クラブと同様にコロナ危機による中断期間へと入っていたパダーボルンではあるが、しかしながらその期間へ入る選手たちの気持ちは他クラブとは大きく異なるものがあった。

 まさにあれは、13日の金曜日のことだ。新型コロナウィルスの拡大が伝えられるなかで、前日から風邪の症状を抱えていたシュテッフェン・バウムガルト監督がその夜に急遽悪化したことは、その幕開けだったと言えるだろう。その後試合は中止となり、翌日に指揮官ははコロナ検査。さらにベテランのウーヴェ・ヒューネマイアーも健康上の問題を抱えていたが、何より衝撃を与えたのがブンデスリーガー初の陽性反応が、ルカ・キリアンから確認された事である。

 確かにキリアンは負傷離脱中にあったが、チームメイトらとは普段通りにトレーニングセンターで過ごしており、そのため3月5日以降にキリアンと接触した人物に対して、2週間にわたり自宅に隔離するよう要請。デュッセルドルフから帰途についたその時の様子を、マーロン・リッターは以下のようにkickerに語った。

 「それまでは、若くて健康上の問題はないのだし、なんとかなるだろうなんて話していたんだ。でも帰途につき、ロッカールームに座って、それから、僕たちは外に出れるのか?誰かに感染させたりしないのか?と、疑心暗鬼に駆られたよ」

 翌日にクラブ関係者ふくめた45人分のコロナ検査が行われ、最終的には全て陰性が確認。いまはキリアンも復調を果たしている。だがリッターは、あの週末を忘れることなどできないと強調。宿泊地を変更し、心機一転、このデュッセルドルフ戦から奇跡の逆転残留劇の幕開けとしたい。

キリアンは1部リーグでのプレーを希望

 そのルカ・キリアンは最初のブンデスリーガー陽性反応は見られた選手としてだけではなく、ブンデスリーガデビューシーズンから主力として活躍をみせる20才として、そのパフォーマンス面で注目されている選手だ。特に契約には200万ユーロで移籍可能となる例外条項が含まれており、イタリアの名門ACミランの名前も浮上。なおパダーボルンは現在は最下位に沈んでいるところだが、キリアン自身はここまま1部でプレーしていきたいと考えている。
 


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