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2020年06月02日

DFBが抗議4選手調査の理由説明、サンチョの警告は無関係

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 現在アメリカでは、ミネアポリスにてアフリカ系アメリカ人、ジョージ・フロイドさんが非武装状態だったにもかかわらず警察によって押さえつけを受け死亡。この残忍な事件に対して激しいデモ活動が展開されており、その影響は先週末に行われたブンデスリーガの中でも色濃くみてとることができた。

 ドルトムントのジェイドン・サンチョとアクラフ・ハキミはインナーに「ジョージのために正義を」とのメッセージを、シャルケの米国代表ウェストン・マッケニーは喪章に同じメッセージを、そしてグラードバッハのマーカス・テュラムは、ゴールの場面で膝をつき頭を下げ、2016年に元NFLのコリン・キャパニックが国歌演奏の際に見せた抗議と同じ姿勢によりアピールを行っている。

 これら一連の行動に対してドイツ昨夏連盟は月曜、「しっかりと」調査を行うことを発表したのだが、だがこの言葉をそのまま鵜呑みにできる者はそういないだろう。彼ら4選手は模範的な行動を示したのであり、そしてこの問題はアメリカのみならず世界中で猛烈な抗議運動を巻き起こしている問題なのだ。

 「私はこのような姿勢を示し、絆を示すことができる、成熟した選手たちに対して尊敬の念を覚える。選手たちにはこういったことを望んでいるし、私は彼らのことを誇りに思うよ」と、ドイツサッカー連盟フリッツ・ケラー会長は連盟公式にてコメント。「道徳的観念として、このことは確実に理解のできるものである。アメリカで起こってしまったことこのことから、決して目を背けることなどできない」

 だがそれにもかかわらず、同連盟の監理委員会は彼らの行動への調査を開始。その理由はいかなる政治的、宗教的、もしくは個人的なメッセージやスローガン、画像なども、決してアピールすることは許されていないためであり、パダーボルンvsドルトムント戦ではジェイドン・サンチョとアクラフ・ハキミがTシャツへ、そしてシャルケvsブレーメン戦ではマッケニーが喪章へ、それぞれ「ジョージのために正義を」のメッセージを記していた。

 「ドイツサッカー連盟の規約によれば、監理委員会はドイツサッカー連盟の規約や規則が遵守されているかどうかについてチェックし、もしも胃癌があった場合には事実確認を行うという任務を担っている。」と、ドイツサッカー連盟ライナー・コッホ副会長は説明。「そのため週末に行われた行動についても、同様に調査が行われているということ。これらの調査は、試合やピッチという場所がこれらの行動を示すのに適しているかという判断もある。国際的なルールとしては、試合中にはいかなる類の政治的発言やメッセージも禁じられているのだということ。フェアプレーに焦点を当てなくてはならず、そういったことへの適切な機会は、試合が行われるその前後にもあるのだから」

 ただその一方でそういった問題について、主審が判断を下し処罰を与えるという必要はない。確かにジェイドン・サンチョに対して警告が与えられはしたものの、これは得点後にジャージを脱いだことに対する処罰だ。「規約第12条へ、このことはルールに反することが明確に定義されています。政治的なメッセージとは無関係です」と、ドイツサッカー連盟審判員協会ルッツ・ミヒャエル・フレーリヒ会長はコメント。「審判が政治的、宗教的、個人的なスローガンやメッセージ、画像などに影響を及ぼすことはほぼあり得ないことなのです」

 それは逆に、アクラフ・ハキミに対しては、実際に警告が与えられていないということからも理解ができることだ。だがそれでも現在ドイツサッカー連盟では、今回の4選手がみせた抗議について改めて調査を行っていることは確かな事実であり、つまりはこの行動に対しても処罰が下される可能性があるということにはなる。
 


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