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2022年04月07日

ブンデスリーガが、ロシアでの放送にこだわる理由

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 先日ロシアのTV放送局Match-TVが、反戦メッセージを理由にブンデスリーガの試合中継を中断したことについて、それでもブンデスリーガ側が契約履行にこだわるのは少なくとも、ロシアの一般市民にこのメッセージを届ける手段としてみているからである。

 なぜならばメディア法が強化されたロシアにおいて、「戦争反対」という言葉は禁止されており、今回の隣国に対する残忍な侵攻行為は『特別軍事作戦』として、ロシア国内メディアでは報道する際に利用されているのだ。そのため独立系メディアやロシア政府に批判的なメディア、例えば”ノーヴァヤ・ガゼータ”紙などは活動を停止。大多数のメディアはプーチン政権に沿った行動をとっており、ソーシャルメディアもブロック。その結果、独立した情報はほぼ耳に届くことはない状況に陥っている。

 そんな中でブンデスリーガのロシア国内放映権をもつMatch-TVは、先週末に行われたドルトムントvsライプツィヒによる強豪対決において、ウクライナ寄りのメッセージがあったとして放送を中断。すでに3月にも同様の問題が発生していたという経緯もある。だがkickerからの問い合わせに対して、ブンデスリーガ側は「以前の試合ではブンデスリーガ、ブンデス2部の試合会場から、中継や録画放送を通じてロシアの人々のためにへ上を願うメッセージが届けられていました。数多くの試合がフル尺で放映されています。それと同時に反戦メッセージ後に放送が中断されるなど、大規模な規制が行われていることにも留意しており、ブンデスリーガはMatch-TVに対して明確にこのことについて伝えております」と語った。



 ロシアでの放送を中断したプレミアリーグやリーグアンとは異なり、ブンデスリーガではスタジアムからのメッセージを1つの手段として考えているのだ。少なくとも中断されたということは、多少なりとも映像が伝わったという証でもある。「ブンデスリーガがMatch-TVとの契約で利益を得ないことは既によく知られている話です。今シーズンの残りのパートナーシップ下での収入は、ウクライナで被害にあった方々への人道支援のため寄付されます。ブンデスリーガでは現在、ロシアの人々にサッカースタジアムから、平和のメッセージを届けられるという、この可能性に賭けている。それと同時にこの可能性が今後も継続されるものかどうかについてもしっかりと見極めていきます」

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