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2018年07月24日

ドイツサッカー連盟、エジルの引退を「惜しむ」も、連盟への人種差別批判には否定

Germany
.ドイツ代表
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ラインハルト・グリンデル会長を含む、ドイツサッカー連盟の幹部会は月曜、メスト・エジルの代表引退のメッセージに対する声明文を発表した。

「ドイツサッカー連盟幹部会は本日に電話会議にて、代表として92試合でプレーしたメスト・エジル選手の代表引退に関する話し合いを行いました。同選手は成功の一時代に名を残す活躍をみせた選手であり、2014年ブラジルW杯の優勝に大きく貢献した選手でもあります。ドイツサッカー連盟としては、メスト・エジル選手が見せてくれた、ドイツ代表でのすばらしいパフォーマンスに対し、今も、そしてこれからも感謝の気持ちを持ち続けています。

多様性とは強さである、それはサッカーだけに限られたものではありません。我々にとってインテグレーション(社会への融合)への取り組みは、中心的な意味合いをもつものであり、アマチュアからドイツ代表に至るまで、移民という背景をもった性別を問わず、全ての選手たちが我々DFBファミリーの一員なのです。異なる家族背景をもつ、異なる宗教や文化を持つ者たちが、共にプレーし、生活をする。ただピッチの中というだけでなく、ピッチ外においても我々は、憲法に定められた人権の保障、言論の自由、報道の自由、敬意、寛容、そしてフェアプレー精神を共通認識をもち、互いに結びあっていなくてはならない。そういった基本的な価値観について、しっかりと示していくということ。その姿勢はドイツを代表してプレーする選手それぞれに求められていることなのです。

エルドガン大統領との写真については、多くのメディアから様々な疑問が生み出される結果となってしまいました。このことについては、ドイツサッカー連盟として責任を感じるところでもあります。ジェローム・ボアテング選手の時のように、エジル選手が人種差別の標的となったような、守られていないような感覚をもつ結果となってしまったことは大変遺憾に思います。しかしイルカイ・ギュンドアン選手が行なったように、メスト・エジル選手もこの写真のことについて明確に答える必要がありました。それはワールドカップの結果にはまったく関係のないことです。我々は1つのチームであり、勝つ時も負ける時もみんな一緒なのです。

こういった形でこれからもチームの一員として、ありつづけてもらえれば大変に喜ばしいことではありましたが、しかしながらそれとは異なる判断を下しました。ただ我々としてはそれをリスペクトします。そしてサッカー連盟として、多大な貢献を果たしてくれた代表選手に対し、リスペクトをしていくために今後不透明な内容については一切コメントを差し控えていく所存です。

ドイツサッカー連盟と人種差別という言葉が結びつくことについては、すべての代表選手や、スタッフ一同、数多くのボランティアの皆さんのことを考え、ここで明確に否定させていただきます。ドイツサッカー連盟は長期間にわたり、非常に多くのインテグレーションに対する活動を行いつづけています。その一貫として賞やキャンペーンを設立し、何万人もの移民の人々をサッカーファミリーへと加えています。ドイツサッカー連盟はこの15年の間で、非常に多岐に渡るインテグレーションの取り組みを行っており、それはアマチュアのクラブにまで及ぶもの。ドイツサッカー連盟=多様性であり、連盟の関係者すべてが日々懸命に取り組み続けているのです。

ドイツサッカー連盟は、メスト・エジル選手の代表引退を残念に思います。ただ我々がここまで成功を積み上げてきた、インテグレーションへの取り組みは、このまま継続し続けられるものであると確信しているものであり、それはこれからも決して変わることはありません。」


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