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2020年08月13日

批判の声に、メスト・エジル「僕を潰したい輩たちの戯言」

Germany
.ドイツ代表
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 チームでは構想外という立場に置かれているにも関わらず、メスト・エジルはアーセナル残留の意思を固めており、さらにサラリーの一部返上に応じない理由についても持論を述べた。

 コロナ危機によるリーグ戦中断から再開後、FCアーセナルはリーグ戦13試合を戦い、そしてFAカップでは優勝も果たしているが、しかしながらメスト・エジルはこれに絡むことは全くなかった。元ドイツ代表MFは僅か1秒もピッチに立つことは叶わず、わずか2度ベンチに座るのみにとどまっている。「体調は十分に良かったんだ」

 ザ・アスレティックの中でそう語った同選手は、「確かに娘の誕生もあって、常に完璧な睡眠がとれていたとは言えないまでも、でも普通のこと。実際に娘のおかげで、僕はよりエネルギッシュにワクワク感をもてていたんだ」とコメント。だが数年前まで選手としてエジルと共にプレーしていたミケル・アルテタ監督は、明らかに別の見方をしていたようだ。

 エメリ前監督の下で既に役割から外されていたエジルは、その後任となった同氏の下でも求められることはなかった。「自分の実力をわかっていても、使って貰えないものならば100%の状態であり続けるのは難しい。当然失望を感じるものではあるよ」と、エジル。あくまで監督の決断には「全面的に敬意を評している」と語った上で、「ただリーグ戦再開後には全くチャンスさえ得られないのではね。もしもマズいプレーでも見せて外されたのなら理解できたところもあったかもしれないが、そうではなかった」と、言葉を続けている。

 そんな中でイングランドでは、2014年にW杯優勝も果たしたエジルが、コロナ危機の際にサラリーの一部返上を拒否した、唯一のアーセナルの選手であったことが関与しているのではとの憶測も飛び交っていたが、これについては「僕にはわからないね」と返答。そして改めて、その自身の判断の正統性について、「僕には赤ちゃんが一人、家にいる。トルコとドイツには世話をしている家族がいる、そしてそれ以外に僕個人でチャリティ活動もしているんだよ」と述べつつ、自身の持論を展開した。

 「僕のことを知っている人は、どれほどこういったことに寛大な人間であるかを知っている。そして僕の知る限りでは、(サラリーの一部返上を)断った選手は僕一人じゃない。それにも関わらず、僕の名前だけが出てくるなんて。きっとそれは2年前から、僕を不幸へと陥れようとしている輩たちによるものなのだろう。ファンを煽り、虚像をでっち上げてまで。注目を浴びたくて戯言を口に出しているに過ぎない。やりたいようにやればいい。僕には関係のないことさ」

 その一方でFCアーセナルにとってみれば、クラブにおいて最高額のサラリー 受給者をリストから外すことの意義は紛れもない事実ではあるのだが、そういったことにはあまり関心はないようだ。「仮に選手が移籍を希望し、クラブがこれに断りを入れるならば、選手はそれを受け入れるしかない。クラブが選手を解雇したくとも、選手が残留を希望するならば、クラブはそれを受け入れるしかない。共に解決策を見出せないのであれば、ね」

 つまり2017年にクラブ史上最高額となる4年契約を締結したエジルは、それを最後まで維持し続けることを希望しており、「合意されている日の最後の時までね。あくまで決めるのは自分であり、その他の誰でもない。僕はクラブのために全てを捧げる選手だよ。このような状況はむしろ、僕を更に強くしていく。これまでにも復活する姿をみせてきたように、また僕は復活してみせるよ」との考えを語っている。
 


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