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2021年05月03日

ドイツサッカー連盟で続く泥沼劇。今後の展開は全く見えず

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 ドイツの州、及び地域のサッカー協会の代表者は日曜、ドイツサッカー連盟(DFB)の首脳陣5名のうち、フリッツ・ケラー会長、そしてフリードリヒ・クルティウス事務局長両名に対して、信任を撤回し退任を要求することを発表した。果たして両名はこのまま辞任へと追い込まれるのか?この日ケラー会長はコッホ副会長との話し合いを持ち、そしてクルティウス事務局長は考える時間を求めている。

 もしも両名ともに辞任という展開にならなければ、連盟を取り巻く緊張感はこのまま続くことだろう。そうなればDFBの理事会にて決断が下されることになり、その結末は今のところは誰にも予想がつかない。ただはっきりしていることは、新しい選挙を伴うような臨時総会の開催を望まないということ。そしてコッホ副会長と同期のハネロレ・ラッツブルクDFB役員と、コッホ副会長と南ドイツサッカー連盟で会長、副会長の関係にある、バーデンサッカー連盟ロニー・ツィマーマン会長は、DFBの機能性を危惧して大幅な入れ替えは行わないよう訴えたということだ。
 
 実際に仮に大きな事態へと発展したとして、コッホ副会長としても決してそこまでの大勝利という結果にはならないはず。今回信任を得たとはいえコッホ副会長が賛成21、反対13、棄権3、オスナブリュッゲ財務担当が賛成22、反対13、棄権2と、3分の1ほどの不支持を得ているという状況。加えてドイツサッカー連盟では南ドイツサッカー協会会長、バイエルン州サッカー協会会長、UEFAエグゼクティブコミッティー、そしてドイツサッカー連盟副会長という、役職の集中を良しとは見ていない。なおコッホ副会長自身は、これまでアマチュアとプロの橋渡し役を務め、会長職への意欲はみせてはいないのだが、ただケラー会長の失言によって一躍注目を浴びた格好だ。

 週末にポツダムにて行われた臨時会議において、ケラー会長は裁判官を本職とするライナー・コッホ副会長に対し、ホロコーストの責任者の1人で約2600人に死刑判決を言い渡した「死の裁判官」ローランド・フライスラー氏と比較する発言を行っており、日曜にには個人的に謝罪を受けて「聞き入れた」としたが、「ただ事実関係の評価については、あくまで担当委員会に委ねるので、これ以上の発言は差し控えさせていただきたい」と述べるに留まった。なおその委員会とは、クルティウス事務局町とオスナブリュッゲ財務担当が招集した倫理委員会のこと。

 参考までにこれまで121年の歴史の中で、ドイツサッカー連盟ではのべ13名の会長が誕生しているのだが、ただ最近9年間だけに目を向けるとツヴァンツィガー氏、ニースバッハ氏、グリンデル氏、そしてケラー氏と4人もの会長の交代劇が連続しており、そして今回の騒動にDFBの従業員たちは不安を覚えて経営陣へと内部文書を送付。一方でケラー会長もまた、前述の倫理委員会へと手紙を送付している。ちなみに外部コンサルティング会社への支払いは、すでに総額50万ユーロ(約6600万円)にまで上っているところ。
 


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