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2021年07月18日

ドイツ五輪代表監督、ホンジュラス戦での人種差別問題について詳しく説明

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 東京五輪開幕を前に行われたホンジュラス代表とのテストマッチは、ドイツ代表チームにとって残念ながら、悪い意味で決して忘れられない試合となることだろう。和歌山にて行われた試合の終盤、フェリックス・ウドゥオカイが1−1の同点ゴールを決めた直後、クンツ監督のチームは一斉にフィールドを後にした。その理由はそのトルナリガが、人種差別的な侮辱を受けたことにあるという。いったい何があったというのか。

 「試合終了5分前に、守備のところで諍いが起こっていた。そしてジョーダンの表情や仕草をみて、すぐにベンチから駆け寄ったよ」と、シュテファン・クンツ代表監督はコメント。「彼は自分を抑えきれず、酷く動揺していたんだ。何度も人種差別的な侮辱を受けたと言っていた。これは我々の価値観にあまりに反する行為であり、決して容認することなどできない。私たちは100%選手の味方だ。それからすぐにピッチを後にすることにして、主審と相手にも伝えたよ」と言葉を続けている。

 それからある程度の時間を置き、指揮官は改めて今回の断固たる行動について「とにかく良かったと思う」と表現。ホンジュラス側は謝罪をしたが、それでも決断が揺るぐようなことはなかった。ただ「この話は、もう我々のところでは終わりにする」と強調した。この結論へと至るには、トルナリガの自身の意思が反映されており、「ジョーダンは、もういい、と。これは力強いメッセージであり、これをもって我々はこの問題を終わりにしたいんだ」ということ。そしてこれから始まる本番、東京オリンピックでの舞台へと集中していくということである。

 またFUMSでは同僚のダヴィド・ラウムが、今回のことについて触れており、「このような事が、現代においても起こるなんてクレイジーだよ。」と述べ、「ジョーダンは何度もやられていた。本人が動揺をみせていて、すぐに気がついたよ。そしてピッチの仲間たちはすぐに彼の下へと向かっていったんだ。そしてベンチも少しずつ事態に気付いて、それから皆が心を1つにしてピッチを後にすることにしたんだよ」と説明している。「こんなことは起こってはいけない。とにかくプレーなんてできないし、それに目をつぶるようなことなどできない。だからこそ僕たちの間では「みんな、出るぞ!」という声が挙がったのさ」

ホンジュラスの「誤解」説明に、クンツ監督が苦言

なお東京五輪では、ヴォルフスブルクのマキシミリアン・アーノルドが主将としてチームを率いることになると、クンツ監督は明かした。なおトルナリガの騒動の時は、すでにベンチへと下がっていたためにあまりよくわからなかったそうだが、クンツ監督が口にしていた「ジョーダンの力強いメッセージ」と「意志」について強調。

その一方でピッチ上での謝罪したホンジュラス代表は、その後にTwitterでは今回の件を「ピッチ上で起こった誤解」と表現。これに対してクンツ監督は、「自分が通知簿で1をもらって帰ってきたとき、母さんには「あれは先生と僕の間の誤解だから、特に話さなくて良いと思うよ」なんて言ったものさ」と苦言を呈している。
 


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