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2021年07月28日

独代表クンツ監督、GL敗退も懸命に戦った選手たちに「多大な感謝」

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 前回のオリンピックの男子サッカーでは、決勝にまで駒を進めていたドイツ五輪代表だったが、2021年の東京五輪ではグループリーグで敗退。両大会とも率いたシュテファン・クンツ監督は、選手たちへの誇りを強調すると共に、このような状況下での戦いを強いられたことへの悔しさも滲ませている。

 グループリーグ突破をかけ必勝体制で臨んだドイツ代表だったが、ヘンリクスのオウンゴールで逆にリードを許し、レーヴェンの見事な同点弾で追いつく奮闘むなしく、1−1の痛み分けで日本での戦いは終焉を迎えた。国営放送ZDFとのインタビューにて、クンツ監督は「残念ながら手が届かなかった」と述べ、「前後半ともとてもいい立ち上がりをみせ、チャンスも作れていたのだが」と分析。「前半では少しコートジボワールのテンポに合わせてしまい、うまくフィニッシュのところにまでこれなかった。しかも不運な形で先制点も許してしまったよ」と言葉を続けている。

 無論ヘンリクスのオウンゴールは決して責められるようなものではなく、その後も選手たちからは懸命に勝利を目指す姿が見受けられたが、同点においつくのが関の山だった。「ただ選手たちの事も想ってほしい。選手全員が、持てる力を出し切ってくれた。あれ以上にもはや残ってはいないだろう」と指揮官は称賛した。そもそも代表チームが集結されたのは、東京に向かう前日のことであり、チーム内における呼吸や日本の夏への気候・時差等への対応にも、ドイツにはほぼ時間は残されていなかった。加えてドイツのビッグクラブを中心に思うような協力を得られなかったことから、大会に参加した選手は規定よりも4人少ないわずか18人。

 試合中にはGKがフィールドプレーヤーに着替え、また今回のコートジボワール戦ではパワープレーにCBのシュロッターベックを敢えて投入するなど、2試合連続の退場者による数的不利も相まって、もはや体力的にも選手の数的にも限界を超えていた。それでも「集結してくれた選手たちは、この五輪のために力の限りを尽くして戦ったのだ。だから全員に対して大きな感謝の気持ちを伝えたい」とクンツ監督は強調。

 確かに結果は残念なものだった。さらに五輪の空気もコロナの影響で非常に制限されたものであり、オリンピック村にはツアーという形でしか行けず、アントン・シュタッハも「もっと味わいたかった」と吐露。それでも「この東京五輪に参加できたことは、僕たちにとって特別なことであり、大きな意味があるものです」と、ドイツサッカー連盟の公式サイトにて語った。「できるだけ長くここにいたかった。でもそれはどうしようもない。それでも皆にとって、素晴らしい経験となったと思っている」
 


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