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2017年10月31日

昇格組ハノーファーに突かれた「ドルトムントの弱点」

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今季のリーグ戦では、第7節のアウグスブルク戦までは6勝1分とロケットダッシュに成功、バイエルンとの勝ち点差も一時は5にまで広げていたボルシア・ドルトムント。しかしながらその後のライプツィヒ戦に敗れて以降は、公式戦5試合でわずかに1勝。しかもその相手は3部マグデブルクという状況にあるのだ。

いったい何が問題となっているのだろうか?このことについて、ミヒャエル・ツォルクSDは「おざなりなパフォーマンス」と「フィジカルさの欠如」を挙げており、「このような戦いを演じては、ブンデスでは勝利などおさめることができない」とコメント。さらに特に対人戦でのタフさやアグレッシブさの欠如が、勝ち点を失う結果へと繋がったとも考えている。

確かにスタッツだけに目をむけるならば、決して悪い内容だとはいいきれない。最近5試合での対人戦勝率は52.3%であり、これはそれまでの数字よりも若干改善されているのだ(50.2%)。さらに総走行距離に目をむけてみても、ドルトムントは113.8kmと、こちらもそれまでの114.2kmと大差ない数字を計測している。

しかし数字だけではすべてを語れないのがサッカーだ。例えば先日のハノーファー戦でドルトムントは、ここぞという場面での対人戦に関してはほとんど勝利を収めきれずに、セカンドボールに対しても非常に受け身の姿勢が見受けられた。その結果、カウンターの場面では後ろから追いかける展開となっており、失点を食い止めることができなかったのだ。特にハノーファー戦でもフランクフルト戦でも、マン・ツー・マンから苦しめられているのである。

かつてドルトムントに所属していたMFマルヴィン・バカロルツは「相手の弱点をついたということ。守備のラインの裏をうまくつけたね」としてやったりの表情を浮かべ、さらにGKフィリップ・チャウナーも「対人戦で勝ちたかった。それがうまくできた」と手応えを口にした。


さらに逆にデータとしてドルトムントの不振が反映されているのが、相手のチームの得点チャンスの数だ。開幕から5試合目までは平均で1.8だったにもかかわらず、その後は6.6にまで跳ね上がってしまい、結果としてリーグ戦最初の5試合では無得点だったがその後の5試合では11失点。特に最近3試合の平均は3と散々な結果だ。

さらにドルトムントのオフェンスにも影響は見てとれており、パス総数は659から593へと減少。成功率も85%から82%にまで低下しているのである。つまりはペーター・ボシュ監督が「再びプレーを改善していかなくてはならない」と語る理由は、まさにこういったポイントにあるといえるだろう。

ではどうやって守備を改善していくことができるのか、再び無失点に抑える守備を取り戻すことこそ、ドルトムントの軌道修正に大きな役割を果たすはずだ。そのためにはまずはポゼッションでよりコントロールすること、そして目的意識を増していくこと、そしてこれまでよりもしっかりとしたプレーが展開できるようにすることにあるだろう。これによりこれまでみられていた選手間の距離の開きを解消され、よりリスクをコントロールすることが可能となり、ドルトムントの守備陣への助けへと繋がることになるはずだ。


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