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2019年12月08日

鬱憤晴らす快勝に胸を張る、2人のドイツ代表ロイスとブラント

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 前節に行われたヘルタ・ベルリン戦では、敵地にて後半では数的不利の中での戦いを強いられながらも勝利を収めたボルシア・ドルトムント。そして週末に行われたフォルトゥナ・デュッセルドルフ戦では、本拠地の観衆の前でこれまでの鬱憤を晴らすかのような、5得点による快勝劇を演じてみせた。

 特にドルトムントではファヴレ監督の進退問題に揺れるなど不振続きだったが、「良い時期に、悪い流れからうまく抜き出せたと思。今はまったく異なる雰囲気にあるよ」と、試合後にユリアン・ブラントはコメント。主将のマルコ・ロイスは「2−0、3−0としても手を緩めることはなかった。貪欲に点を奪いにいった」姿勢を評価し、チームとして「一歩、前進した」との印象を述べている。

 前回のヘルタ戦ではとりわけ気持ちの強さを問われる戦いとなったが、この試合に向け「僕たちとしては高い位置からプレスを仕掛けていき、ボールを奪いにいこうと思っていた」とロイス。確かに先制するまでには42分もの時間を要しこそしたものの、それでもドルトムントは後半で得点を量産し、サンチョとともにロイスも2得点。さらに1アシストのオマケつきとなった。

 試合前には、今季チームと共に不振が続くロイスに対して、寄せられる批判の声に会見の席でファヴレ監督が擁護する姿も見受けられていたが、そんな状況にも「決して僕自身が影響を受けていたということはないし、自分がベストパフォーマンスを見せられていないということはわかっているからね」とコメント。そして復活の狼煙となる今回の勝利に「得点やアシストという形で、チームの勝利に貢献できれば良いものさ」と喜びをみせた。


 なおこの試合で再び、セントラル・ミッドフィルダーとして好パフォーマンスをみせたのが、前述のユリアン・ブラントである。前節のヘルタ戦に続いて期待に応えたこともあり、今後の長期的なオプションとして話題になりそうだ。特に今夏に加入して以降、ウィングを中心にトップなど攻撃的ポジションでなかなか結果を出せず、ロイスと同様に批判を受けていたブラント。

 「ただそれでも、決して僕は疑心暗鬼になることはなかったとはいえるね。少なくとも自分自身については」とコメント、「僕はしっかりと自信をもつことができている。自分の力をわかっているんだ」と胸を張った。確かにこの試合でブラントは得点もアシストも決めてはいない。しかし2度の得点を演出しており、守備面でも無失点試合に貢献。特に3−4−3システムにおける、ヴィツェルとのダブルボランチにはより安定感とストラクチャーが感じられた。

 「中央でプレーすると、試合全体を活性化させることができる。ディフェンダーとフォワードとのつなぎ役を担うことになるんだ」と語ったドイツ代表の10番は、「ここでプレーすることが、僕は楽しいいんだよ。それは今回のデュッセルドルフ戦でも見てもらえたんじゃないかと思う」と説明。実際にこの日にブラントは、79分間の出場で総走行距離10kmを超え、タッチ数は111、パス成功率は89%、そして対人戦勝率では実に75%で勝利を収めている。


 一方でデュッセルドルフの主将オリヴァー・フィンクは「ドルトムントと戦うにはあまりに物足りなかった。できるだけ試合を面白くしたかったんだけど」と述べ、DFアンドレ・ホフマンは「特に後半では全ての面であまりに物足りなかったし、あれほどの相手ではそれでは一気にやられてしまう。決して良いものではなく悪いものだったし、思惑とは違った」と肩を落としつつ、「取り返しのつかない事態でもない。今冬までに勝ち点を得ていくこと。このチームなら気持ちを切替られる」と前をむき、GKザック・ステッフェンも「ゴールキーパーとして人生では5点取られることもある」と語った。


 競技部門で役員を務めるルッツ・プファンネンシュティール氏は、大敗を受け「徐々に得失点差が気になってきている。それが最後の決め手になるかもしれないしね」と指摘し、「ドルトムント戦では明らかに格の違いをみせつけられた」と総括。「十分にアグレッシブにプレーできず、ドルトムントにやられてしまったよ」と述べ、次節の「ライプツィヒ戦でも同様のストラクチャーだし、非常にスピードがある。まったく別の姿をみせなくては」との見方を示している。
 


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