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2020年06月03日

ドルトムント、来季のチームづくりはサンチョの動向次第

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 少なくとも当面の間チームづくりにおいて、ボルシア・ドルトムントでは積極的な投資を行うことは計画されていない。これはミヒャエル・ツォルクSD自身が既に公言していることであり、コロナ危機による財政面への打撃は欧州サッカー界にも例外なく及んでいるところだ。ただもしもジェイドン・サンチョを思う金額で売却できれば、その状況に変化がもたらされることにはなるだろうが、先行きはまだ見えていない。

 先日に発表されたKPMGフットボール・ベンチマークでは、レアル・マドリードに続く世界2位の企業価値(33億4200万ユーロ)と試算されたマンチェスター・ユナイテッドは、そんなサンチョを買い取れるかもしれない希少な移籍先候補として挙げることができるだろう。確かにユベントスやパリ・サンジェルマンも可能かもしれないが、ただサンチョ自身は母国イングランドへの復帰を望んでいるところだ。

 コロナ危機以前にはサンチョの今夏の移籍は、もはや時間の問題のようにも思われていた。だが先日にドイツサッカー連盟でマネージャーを務める、オリヴァー・ビアホフ氏がkickerに対して指摘しているように、サッカー界では財政面における新たなガイドラインが議論され、緊縮の流れの中サンチョから見込まれる移籍金額やサラリーなどに、どれほどの影響を及ぼすことになるか予見は困難である。

 ただ言えることは、ドルトムント側は1億ユーロを超える金額を売却ラインに設定しており、契約を2022年まで残す20才の若者については、値下げして購入しようと声をかける者にはやんわりと、もれなく断りの返事が帰ってくるということ。そして今のところツォルクSDのデスクには何も届けられてはいない模様で、今は静かな状態が続いたままだ。

 「そこまでしっかりとした見通しは立たないよ」と、同SD。まずはブンデスリーガがシーズンを終了すること、そして他の欧州主要リーグが再開しはじめてくると、需要と供給に「少し増加がみられてくるかもしれない」ともみており、多くの決定はむしろこの夏の後半となることだろう。「我々はリーグ戦再開に向けて非常に尽力してきた。だがこのことに胡坐をかくことなく、最大限の規律を保ち続けていくことが重要だ」

 そう強調したツォルク氏は、噂されるトーマス・ムニエ(パリ・サンジェルマン)やジュード・ベリングハム(バーミンガムシティ)らについて、特に発言することはなかった。つまりは今は待ちの状況にあるということ。サンチョと共に。マンチェスター・ユナイテッドが、またはチェルシーからそれだけの金額が支出されるかもしれない。そしてサンチョの動向が明らかとなった時にはじめて、ツォルク氏は今夏のドルトムントにおける猶予の大きさを知ることになる。「ただどの道、活発な年にはならないさ」と同氏。むしろドルトムントでは今回の1つの契機として、コスト削減をはかっていく考えだ。
 


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