2020年07月19日
「全てを持ち合わせた」ジュード・ベリングハムって、どんな選手?
年齢の割には非常に成熟した姿を見せ、驚異的なプレーセンスと技術をもつジュード・ベリングハムは、イングランドサッカー界において最も大きな才能を持つ選手の一人と目されている、17歳だ。しかし決して若さゆえの勢いに任せることなく、家族は彼自身が地に足をつけ続けていくことに注意を払っている。
ドルトムントにてメディカルチェックを受けた後、ミッドランドへと戻ったベリングハム。まだ彼には英国2部バーミンガム・シティにて残留を果たすというタスクが残されているのだ。7歳から在籍してきた、このクラブのファンたちのために。「こんなにも応援してもらえるんだ。これは彼らにとっての人生の一部であり、僕たちとしてはそれに応えていかないといけない。それをどの選手たちも意識していると思う」と、チャールトン・アスレチック戦のロスタイムにて同点弾をお膳立てした若武者はそう語った。
2003年6月23日にバーミンガム近郊のスターブリッジにて生を受けたベリングハムがみせるこの落ち着きは、すでに周囲からも言葉として表現されつづけてきたものだ。バームンガムにてユース・コーディネーターを務める、クリスチャン・スピークマン氏は、BBCの取材にて「この若者はこの年齢にしては、非常に感情面でのクレバーさ、成熟さを見てとることができる」とコメント。またGKデヴィッド・ストックデールも「25歳のような心をもって取り組んでいる」と述べ、決して気取ることもなく、年上の選手からの助言に常に前のめりで耳を傾けることも明かしている。
さらに前述のスピークマン氏は、ベリングハムの幼少期を思い出し、「才能をもった選手というのはたくさんいるものだ。しかし彼は非常に早い段階で他選手よりも際立つ存在となっていたよ。プレーに対する理解度が早く、それは情報というものを貪欲に理解しようという姿勢に加え、実際にそれを得られる吸収性も兼ね備えていたからね」と、振り返った。
イングランドでは2003年生まれのジャマル・ミュージアラ(バイエルン)、ハーヴィー・エリオット(リヴァプール)と並び、このジュード・ベリングハムが最上位の才能と目されているところであり、「彼は全てを兼ね備えているよ」と、かつてイングランドサッカー協会のユーススカウトを務めたダニエル・ドッズ氏は、アスレチック紙に対して昨年12月の時点で評している。「彼の動き、技術、卓越したサッカーIQ、戦術的なスキルと知識。彼はどこで、何をすべきかを理解できている。少なくとも私が目にしてきたものその全てが、非常に良いものだったといえるね」
以前にミラー紙では、ベリングハムについて「ウェイン・ルーニー以来の期待の才能」と評しているが、比較対象として最も挙げられているのは、むしろフランク・ランパード。プレースタイルしかり、クラブではウィングで時折起用されるとはいえCMFを得意としていることもしかり。フィジカル面で長けているだけでなく、トリックプレーに長けた、ラインの間を動くボックス・トゥ・ボックスタイプの選手。CMFとして素晴らしいテクニックとスピード、そして前に向かうドリブル力も兼ね合わせる。
ベリングハムはクラブ史上最年少となる、16歳と38日でトップチームデビューを果たし、その数週間後にはクラブ史上最年少での得点記録も樹立。当時のペップ・クロテット監督は、「非常にモダンな選手だね」と話していた。そしてその若さで自分の持ち味をしっかりと発揮しており、シーズン39試合に出場して4得点3アシスト。フィジカル面ではまだ増していく必要はあるが、リーグでは最も多くタックルを仕掛ける選手で、何より高いインテリジェンスと動きの早さ、疲れ知らずのハードワーカーとして、チームの主力を担う存在となっている。
周囲からその内面性について高い評価を得ている同選手だが、それは彼の環境によるものだといえるだろう。「周囲からの本当に良いサポートがなければ、彼がこれだけ早くプロサッカーの世界で自分の道を見出すことなどできないよ」とスピークマン氏は強調。英U15代表の弟ジョーブと共に、家族の絆は深い。またかつてアマチュアサッカーの点取屋でもあった警察官の父マークは、マンチェスターUやバイエルンなどからの関心が寄せられながら、今回のドルトムント移籍の決断に大きく関わったと見られている。
ただ最終的には、ドルトムントが才能ある若手選手の飛躍の場として高い評価を受けてきたその恩恵によるものであろう。イングランドのトップクラブに入っても、まずはレンタルという形で放出されるものだ。その点でドルトムントでは、出場という点でより良いチャンスがあり、同じイングランド人のジェイドン・サンチョと同じ放物線を描いてく可能性は十分にあるだろう。そして美容師訪問のような、ピッチ外での問題については恐らく、そこまで心配は必要ないはずだ。
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