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2020年09月17日

苦境に陥ったドイツ代表の10番、ユリアン・ブラント

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 調子の良い日ならばユリアン・ブラントは、試合に違いをもたらす事のできる素晴らしい選手ではあるのだが、しかしながら今はそういった様子を、ボルシア・ドルトムントにおいて目にする事はあまりない。24才のドイツ代表MFは、土曜日に迎えるブンデスリーガ開幕戦において、二人のティーンエイジャーの後塵を拝する形でベンチから、試合開始の笛の音を聞くことになりそうだ。

 まさにここのところのブラントを象徴する、典型的なシーンだったといえるだろう。先日行われたドイツ杯初戦ドゥイスブルク戦での後半81分、左サイドから相手PA内深くへと侵入を果たしたロイスから、ゴール前に構えていたブラントへと決定的なパスが渡ったものの、狙いも定まりきれない弱々しいシュートは相手GKによって阻まれてしまう。

 現在ドルトムントでの2年目を迎えているブラントは、その初年度となった昨季ではファヴレ監督の下、ボランチ、ウィング、FW、トップ下など、必要に応じて様々なポジションで起用されてきた。大抵はそこでしっかりと仕事をこなしており、納得させるパフォーマンスを見せる事も決して少なくはなかったが、ただ中盤で最大限に能力を発揮できることは明らかであり、自身もそこでの居心地の良さを口にしている。

 そして確かにシーズンが始まる前までは、そのブラントがCMFの先発メンバーとして有力視されていた。だが今夏に加入した17才ジュード・ベリングハムがこれほどの飛躍をみせるなど、まだ誰も知る由もなく、さらに同じ年齢のジョヴァンニ・レイナは、今やトップ下争いにおいて主将ロイスとの対決へと臨む状況にあるのだ。加えてレアルからは更なるティーンエイジャー、ヘイニエルも攻撃陣の競争を激化させる存在であり、むしろこれから巻き返しをはからなくてはならないブラントとしては、ドゥイスブルク戦のようなミスを露呈するようでは、状況は厳しいと言わざるを得ない。
 


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