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2020年11月03日

苦労人ムニエ、人生の転機となったブルッヘと対戦

Borussia Dortmund
ボルシア・ドルトムント
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 マッツ・フメルスは宿敵FCシャルケ04とのレヴィアダービー勝利後、「トーマスは、うちにとってとても重要な人物だよ」と語っていた。トーマスとは今夏加入のトーマス・ムニエのこと。これまで今シーズン公式戦10試合すべてで出場を続けており、ただ新天地ではクロスの精度に欠け、決定機を逸し、守備面でも問題点を露呈。むしろこの発言は、それまで逆風に見舞われていたムニエを、擁護するためのコメントだった。

 確かに前任者であるアクラフ・ハキミのような目覚ましいスプリントを展開するような、血気盛んな若手ウィンガータイプの選手ではない。「それはオレンジとリンゴを比較するようなものだよ」と、10月24日にミヒャエル・ツォルクSDはkickerに対してコメント。むしろ経験豊富な「人間性としても、安定感やそのフィジカルさでも、うちのプレーに好影響をもたらしてくれる選手」として期待し獲得した選手である。

 つまりはこの夏にドルトムントは2年間レンタルで加入していたハキミとは真逆のタイプ選手、身長190cmと大型ながらサイドバックを主戦場とし、母国ベルギーでは「マシン」の異名をもつフィジカル力と、若手時代は郵便配達員や工場勤務を経て這い上がってきたその精神力を併せ持った、ハードワークをもたらすディフェンダーへと白羽の矢を立てたということ。

 そんなムニエにとって、キャリアの大きな転機を迎えることになった思い入れの強い古巣、クラブ・ブルッヘとの対戦がチャンピオンズリーグの舞台で実現する。入団当初はFWとしてプレーしていたが、そこでのサイドバックへの転向がその後のベルギー代表、そしてパリ・サンジェルマンへの飛躍へとつながっていくことになった。だが思い出に浸る余裕はないだろう。ドルトムントはGL突破のため勝ち点が求められており、さらに週末には王者バイエルンとのドイツ頂上決戦も控えている。


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