ドイツ最大のサッカー専門誌 - kicker日本語版

2020年12月22日

サンチョとベリングハム、渡航規制強化で帰国できず

Borussia Dortmund
ボルシア・ドルトムント
  • このエントリーをはてなブックマークに追加


 昨シーズンではリーグ戦32試合に出場して17得点、17アシストをマークするも、今季はここあで11試合で無得点が続く、ボルシア・ドルトムントのジェイドン・サンチョ。確かに5アシストはマークしているとはいえ、昨季の成績を思えば期待値からかけ離れた成績だ。

 その点でこれから僅かながらも迎える冬季休暇では、首脳陣としては母国イギリスにいる家族と会うことでリフレッシュをはからせることも良いアイデアだったことだろう。しかしながらその状況も一変、英国への渡航規制が強化されたことにより、ジュード・ベリングハムと共に「イングランドへの渡航を許可することができない」と、ミヒャエル・ツォルクSDは明かした。

 そのためエディン・テルジッチ監督としては、別の方法でサンチョを不振から脱却させていかなくてはならない。前任者ファヴレ監督と比較して選手と距離感が近い38才は、「我々としては(サンチョのみならず)全員に対して、最善のサポートを施していきたいと思っている」とコメント。

 サンチョが抱える問題は、ひいてはドルトムントのオフェンス陣全体は抱える共通の問題だ。つまり奥行きがなく、動きがなく、スピードがなく、発想力がない。具体的にサンチョについて挙げるならば、ファーストタッチで仕掛けるテンポドリブルの機会が少なすぎる、ということ。

 多くの場合は立ち位置から相手をかわそうと試みるのだが、しかし今はそれに必要なだけのスピードがない。それでもなお、激動の2020年最後を締めくくるドイツ杯2回戦では、ドルトムントは格下ブラウンシュヴァイクを相手に、勝利で締め括らなくてはならない。


 とりわけ前節のウニオン・ベルリン戦では、ドルトムントは再びセットプレーの前に沈み1−2で敗戦。「まずいったん落ち着き、それからコーチ陣と分析をした」という指揮官は、「非常に良い分析を選手たちと行え、ミスを責めるのではなく、互いを鼓舞しあうことへとつながった」とコメント。

 「オフェンス面において、具体的に何が問題かを指摘した。どのスペースで遅れが生じていたのか、どこでうまくポゼッションできたのか?そのあたりを最終調整で取り組みたい。安定感をもち、なおかつ鋭さも手にするために。練習におけるどのパスも重要な意味をもつものだ」

 また守備面についても「ウニオン戦はロストが多かった。ほぼすべての相手の得点チャンスでみられたものだ。ゲーゲンプレスは仕掛けたいが、それは自陣ではない。できるだけ高い位置だ」と説明。格下とはいえ、「決して容易な相手ではない」ブラウンシュヴァイクを相手に、「フレッシュな11人」を並べてウニオン戦での反省点を活かしていきたい。


 先々週末に解任されたファヴレ監督の後を受けたテルジッチ監督にとって、確かにそれまでACとしてチームを側で見守ってきたとはいえ、それでも昇格数日後にはブレーメン戦、そしてさらにその数日後にはウニオン戦と立て続けに試合をこなすなど、この試合も含め1週間で3試合という過密日程でのスタートとなった。

 そのためツォルクSDは、「エディンには、ここまでチームを練習させる機会がほとんどなかった」と述べ、今冬の休暇明けから「修正をしていくための時間をもてることだろう」との見方を示している。
 


  • ブンデスリーガ・各チーム情報