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2021年05月14日

タイトル獲得で別れ、ピシュチェク「生涯の財産になる」

Borussia Dortmund
ボルシア・ドルトムント
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 木曜夜に行われたドイツ杯決勝RBライプツィヒ戦は、ウカシュ・ピシュチェックにとって人生、最良の1日となった。2010年に、当初は決定力のあまりないストライカーとしてヘルタから加入した同選手は、その資質を見抜いたクロップ監督によってサイドバックへと転向。以降、2011年に主力選手としてブンデス制覇。2012年には国内二冠、2013年にはCL決勝の舞台に立つなど、世界最高のサイドバックの一人とも評された男の、この日は最後の舞台だった。

 決して良いことばかりだった訳ではない。クロップ監督退任以降は様々な監督の下でプレーし、様々な理由から何ヶ月にも渡って出場できない日々を過ごしたこともあった。2017年にはバス襲撃事件も経験。そんな中でピシュチェクはそのサッカー面のみならず、人間性、リーダーとしても非常に高い評価を受けており、また優勝杯授与の際に自身のユニフォームではなく、長年共に戦い負傷で今季ピッチに立てなかった、マルセル・シュメルツァのユニフォームを着用していた姿からも、ピシュチェクの心意気の深さが感じとれるものだ。

 そんなチームメイトからも、試合終了直後に感極まり涙していたピシュチェクに、まず最初に近づいたのがマッツ・フメルスであり、そしてマフムード・ダフード。それからテルジッチ監督や他の選手たちも加わって、胴上げも行われた。1回、2回、3回。その高さは、回数を重ねるごとに高さを増していった。試合後、既に落ち着いたピシュチェクは改めて、「昨年に1年更新した時に、タイトル獲得でお別れしたいと言っていた。それが今日できたんだ。とても幸せであり、誇りに思うよ」とコメント。それを先発出場で果たしており、「今日のことは一生の財産になる。これは本当に特別なこと。本当に素晴らしいことだ」と語った。
 


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