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2020年03月11日

4−3−3で問題を抱える、鎌田大地とトゥーレ

Eintracht Frankfurt
アイントラハト・フランクフルト
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 週末に行われたバイヤー・レヴァークーゼン戦での敗因が明らかだ。コンパクトさと打開力に欠け、個人のミスも見受けられた。だが1つのの疑問が残る。果たして今回起用した選手は強豪を相手にした場合に、4−3−3システムにマッチしていたと言えるのだろうか?特に気になったのが、右サイドのあるマミー・トゥーレだ。まだ安定感に欠ける期待の若手選手は、いくつかの場面において対応の遅さや相手選手への軽率さが見られており、さらに鎌田大地についてもトップ下ではそこまででもないが、このシステムにおいてはそのあたりの不足がある。

 決してそれは今回のレヴァークーゼン戦だけで見られたものではない。ヨーロッパリーグ32強第2戦のザルツブルク戦においても、この右サイドコンビのこういったプレーは序盤に目についた。特に先制点の前では、鎌田がアシストをしたダカに対して詰め切れておらず、トゥーレもまたウルマーに対してあまりにもスペースを大きく開けてしまい失点を許す結果に。

 その後のドイツ杯8強ブレーメン戦においては、ヒュッター監督は鎌田をトップ下へと配置していたものの、今回のレヴァークーゼン戦では再び4−3−3として鎌田を右側で起用。その結果、トゥーレと鎌田は最初の2失点に関与する事となり、特に先制点の前では鎌田はヴェンデウに対して、またしても詰め切ることができずにアシストを決めるディアビーへと展開を許した。それが先制点を決定づけるプレーとなっており、トゥーレに関してもボールばかりに目がいき、相手選手への注意が不十分だったと言えるだろう。

 2失点目の前については、鎌田は2度もアシストを決めるパウリーニョへ仕掛ける機会がありながら、あまりに受け身に構えてしまい、トゥーレと同様に精彩を欠いたプレーを露呈。しかしながら当然、中盤においてこのゴールを防げるチャンスはあったことは確かだ。ただ決め手となってしまったのは、それ以前の誤った対応によるもの。結局開始から14分で2失点を許したことで、個の力で勝るレヴァークーゼンへ完全に試合の主導権を握られることとなる。

 しかし今回の敗戦が鎌田とトゥーレだけに責任とすることは誤りだ。フランクフルトの選手たちのほとんどが、これまでのアウェイ戦と同様に低調なパフォーマンスを露呈しており、それは特にコンパクトさの欠如や受け身な姿勢などで見受けられた。だがフランクフルトでは、ザルツブルク戦においても今回のレヴァークーゼン戦においても、特に右サイドが危険であったことは確かであり、そもそもヒュッター監督はリスクを減少するために、これまでの3バックから今冬に4バックへと変更した背景がある。

 これからグラードバッハやバイエルンら、強豪と対峙するにあたって、むしろ再び4−2−3−1システムを採用すべきだといえるのではないか。そこで右サイドバックを主戦場とするチャンドラーやダ・コスタは、右ウィングにおいて、鎌田よりも守備面で勝ることだろう。トゥーレとのコンビで、大きな安定感が期待されるはずだ。

 しかし4−2ー3−1システムの難点は、底のボランチがシステムから削除されてしまうということ。今は長谷部誠が、CMF2枚とCBとの間で良い試合をみせているところであり。36才の大ベテランはこのポジションにおいて非常に精力的なプレーをみせている。ダブルボランチの一角というのは、長谷部にとってあまりに多くの走力が求められる側面もある。

 いずれにしても4−3−3システムは、今後もオプションでありつづけるべきではあるだろう。ただそれはフランクフルトが試合をコントロールできるような対戦相手であった場合には、良い選択肢だといえる。そこで攻撃的な鎌田が右サイドでプレーすることは、得点の脅威となることはザルツブルク戦での初戦からも見て取れるものであり、そこで鎌田はハットトリックを決め、トゥーレもまた素晴らしいプレーを攻守にわたり披露していた。
 


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