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2020年08月26日

「鎌田に残留を助言」する、長谷部誠の言葉の重み

Eintracht Frankfurt
アイントラハト・フランクフルト
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 当初アイントラハト・フランクフルトは、鎌田大地と来夏まで残されている契約を、7月中にも延長する見通してあることをマネージャーのボビッチ氏が明かしていたが、8月の終わりを迎えようかという現時点においても、いまだその朗報は伝えられていない。

 仮に合意とならなければフランクフルトとしては来夏に無償で手放すわけにもいかず、10月5日までに「移籍することになれば、その分の埋め合わせに動かなくてはならない」(ヒュッター監督)状況だ。

 そんな中、同僚の長谷部誠が、地元紙フランクフルター・アルゲマイネ日曜版にて、「大地にとってベストの決断は、契約を延長することにあると思います」との考えを示している。

 ちょうど長谷部自身がブンデス挑戦を決意した、24才の誕生日を迎えたばかりの鎌田大地は、ベルギーでの武者修行を経て復帰。昨季はフランクフルトにて「とても良いプレーをして、そして非常に良い成長をみせていた」。

 欧州最高峰の舞台において、その飛躍への足掛かりを手にした今は、「このまま続けて打ち込んでいける」場所が求められており、「フランクフルトでは、それがとてもうまくいっているんです」と指摘する。

 ただ無論、契約延長に関する事柄は「とてもデリケートな問題」であり、「詳しいことについてそんなに話をするわけでもありません」とも強調。

 「助言を求められれば、僕は大地に寄り添います」と述べ、「僕は今はブンデス最年長選手でもあります。なので、ただサッカーをプレーするのではなく、若手のサポートも自分の中のタスクでもあるんです」と語った。

 サッカー選手として、その模範的姿勢を高く評価される長谷部は、ヨーロッパ最高峰のリーグの1つであるブンデスで12年に渡りプレー。昨季ではアジア人選手として最多出場記録を更新するなど、大きなリスペクトを集める存在となっている。

 そんな彼を突き動かしてきたもの。それは36才となった今も、「当然ながら全ての試合で、ピッチに立ちたい」という気持ちだ。しかもそれをブンデスリーガで「欧州の舞台を現実的に狙える、とても良いクオリティをもったチーム」において。「目標は昨シーズンよりも、絶対に良くしていくことです」

 だが絶壁に囲まれた欧州最高峰の頂を目指し、常に高見を目指し続けていくことは、決して並大抵のことではない。それはクラブにとっても、そして選手自身にとっても明らかなこと。

 それでも様々な場所を経て、様々な指揮官の下、あらゆる困難を乗り越えながら、最年長選手となった今もなお、その舞台で挑戦し続けるアジアの鉄人の言葉は重い。
 


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