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2020年10月23日

王者バイエルン戦に臨む、フランクフルトの新三銃士

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 昨シーズンにオフェンスを牽引したチームのトップスコアラー、フィリプ・コスティッチが離脱してもなお、これほどまで順調なシーズンの出だしをアイントラハト・フランクフルトが見せることを、いったいどれほどの人たちが想像できたことだろう。ここまでリーグ戦4試合のうち、鎌田大地は1得点3アシスト、アンドレ・シルバは3得点2アシスト、そしてバス・ドストは2得点2アシストと、総得点のほぼ全てに絡む活躍をみせており、それ以外で絡む唯一の選手はセバスチャン・ローデ(1アシスト)のみだ。

 これほどまでに強力にオフェンスを牽引する『三銃士』を目にして、おそらく多くのファンが別の三銃士を思い起こすことだろう。昨夏に同時に移籍したセバスチャン・ハーラー、アンテ・レビッチ、そしてルカ・ヨヴィッチだ。確かに彼らと比較した場合に、パワフルさとダイナミズムさという点では物足りなさはある。だが新三銃士の方は大型FWのドストと、ワンタッチに長けたシルバの2トップの背後から、鎌田大地がトップ下で支えるというクラシカルなスタイルであり、これに加えて左サイドにコスティッチが復帰した時を想像するとより一層の効果が期待できることだろう。

 しかしながら週末に控える王者バイエルンとの一戦においても、まだコスティッチがピッチに戻ってくることはない。とりわけバイエルンがここまで苦戦を強いられた、ホッフェンハイム戦での敗戦やセビージャ戦での延長戦での勝利などからも、キミヒがゴレツカが君臨する中盤よりもサイドからの崩しが効果的だったことから、より一層にこの試合におけるコスティッチの不在は残念であることは確かだ。ただそれでも王者と対峙するにあたり守備面での要求を考えた場合、シュテフェン・ツーバーというオプションもまた、安定感という点では決して不利に働くというものでもないだろう。


 ただ決してアディ・ヒュッター監督は、「世界最高のクラブ」を相手にして、守りだけを固めて臨むような考えはない。「仮に1台のバスをゴール前に停車したところで、何にもならんさ。2台置いてもそうだろうね。それでも彼らは穴をみつけてくる」と述べ、「サイドを閉じれば中央突破。高い位置に構えてもコンビネーションで崩される。加えて空中戦での強さもあるんだ」

 だが「リスペクトはしている。ただ楽しみにもしている。バイエルンは圧倒的に下馬評で優位だが、それでも勇気をもって勝機を模索したい。」と意気込みをみせつつ「よほどうまく事が運ぶ必要はあるがね。」とも強調。「調子の良さ、自信と試合でみせていきたい。そして針の穴を通すような攻撃を展開しつつ、うまく対人戦にも臨んでいきたいね」と述べ、「仮に受け身に構えればうまくはいかないものだよ」と語った。「ミスの代償は、彼らからは即払いで返ってくる」
 


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