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2021年03月29日

苦境だからこそ際立つ、セバスチャン・ローデの真価

Eintracht Frankfurt
アイントラハト・フランクフルト
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 30才となって迎えた今シーズン、セバスチャン・ローデはフランクフルトでの定位置の座を確保しきれず、むしろジブリル・ソウ、そして長谷部誠の後塵を拝する形で、パートタイマー的にプレー。確かにその役割としてはむしろダウングレードを意味するものではあるのだが、しかしブルーノ・ヒュブナーSDはその中でみせるローデの姿勢に、むしろ「典型的なチームプレイヤーとしての姿」を目にしていると賛辞を贈った。

 かつてはドイツ代表の有力候補へと名を連ね、7年前にはフランクフルトから王者バイエルン・ミュンヘンへと移籍した同選手。しかしそれから4年半に渡って、ドルトムントを含めた2つの名門クラブでの出場機会は、フランクフルト時代よりも大幅に下回るものであり、とりわけドルトムント時代では負傷のも泣かされ、2019年冬に古巣へと復帰。それからは再び主力として2年間プレーしてきたものの、後半戦からはバックアップに甘んじる日々を過ごしている。

 それでもローデは決して不満を口にすることなく、むしろライバルたちのプレーに対して心からの賛辞を贈る姿勢をみせており、「彼らは本当によくやっていると思う」と発言。こういった姿勢が、チーム全体へのポジティブな雰囲気の高揚へと大いにつながっているところであり、「彼の中では、チームのためになることが、何よりも最優先の事項となっているんだよ。だから彼はリーダーとしての存在感をみせているんだ。常に状況を把握し相応の対応をみせる、ピッチの内外でそのような姿勢をみせる彼の言葉には重要な役割があるんだ」と言葉を続けた。

 そしてその勢いに乗ってフランクフルトは、これまで失速をみせていたリーグ戦後半戦での戦いの中で、むしろクラブ史上初となるチャンピオンズリーグ出場権獲得を目指し4位につける奮闘をみせているところであり、そういった特別な上位争いにおいて「ローデが培った、バイエルンやドルトムントのようなビッグクラブでの経験が、うちには非常に活きる」とヒュブナーSD。今節は長谷部誠の出場停止という事態へと陥ったため、その代役を務めることが見込まれているが、苦しい時であればあるほどにチームプレイヤーとのしての存在意義、その大切さを改めて自ら体現してみせる貴重な戦力だ。
 


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