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2021年12月01日

クレーシェSD「長谷部誠がキーマンの1人」

Eintracht Frankfurt
アイントラハト・フランクフルト
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 徐々に息が合ってきたこと、選手起用における継続性、選手それぞれの状態の改善、そしてチーム全体の自信の向上など、ここ数週間のうちにアイントラハト・フランクフルトがみせている上昇カーブには、いくつもの理由が存在する。ただその中でも重要な要因の1つが、キャリアの終盤にあるはずの長谷部誠が再びみせている、その輝きだ。

 まもなく38歳を迎える元日本代表主将は、この過密日程の中で3試合、フル出場を継続しただけでなく、そのパフォーマンスは高く評価されるに値するものだった。その経験、冷静沈着さ、そしてその中でみせる遊び心など、フランクフルトにとって、非常に大きな助けとなっているところ。そして3バックの中心としてプレーすることで、「ビルドアップ面でチームトップクラスの選手である誠が、ここ数週間で我々がみせているアプローチの1つの鍵となっているんだ」と称賛したのが、マルクス・クレーシェSDだ。さらにそのルーティンワークとリーダーシップにより、脇を固める22歳のCB2人、ヌディカとトゥータも恩恵を受けているところであり、「誠は非常にインテリジェントで、非常に高いの経験値を誇る選手だ。そのコーチングによって、自分たちの良い部分に集中できるように誘導してくれるんだよ」と評する。

 ただ一方でオリヴァー・グラスナー監督は、CBにおいて贅沢悩みに直面しているところ。2019年1月に加入して以来、主力としてプレーし続けてきたマルティン・ヒンターエッガーは、最近は足首の問題で休養に入っており、復帰した先日のウニオン戦ではベンチで90分間試合を見守っていた。指揮官によれば金曜と土曜のみの練習参加ということを考慮してのことのようだが、ヒンターエッガーとしては居場所を取り戻していかなくてはならない。ビルドアップやリーダーとしての戦略性、思考力で勝る長谷部に対して、対人戦で強みをもつヒンターエッガー(62%vs40.8%)という構図であり、クレーシェ氏も「誠はその経験から様々な状況をうまく予想する。またチームをプレー面で引き上げてくれる。ヒンティーはフィジカルに長け、対人戦を得意としているよ」とコメント。

 いずれにしても15日間で5試合をこなすと過密日程は、ベテランの長谷部にとっては少々オーバーワークだとはいえるはずだ。その点でみればグラスナー監督には、むしろ余裕があるという言い方もできるだろう。対戦相手によって3人のクオリティを踏まえつつ起用を判断していくことができる。それだけではない。このような過酷な状況にあって、チーム全員が体調をうまく整えており、どのポジションでもオプションを手にしているということは、特筆すべきことであり負荷調整の賜物だ。
 


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