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2021年04月29日

遠藤渓太:ドイツ1年目の印象と、2年目への抱負

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1. FCウニオン・ベルリン
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 月曜日にウニオン・ベルリンは、来季にむけた最初の補強である、ラニ・ケディラをFCアウグスブルクより獲得したことを発表した。そしてそれに続く補強が、遠藤渓太ということになりそうだ。昨夏に横浜Fマリノスからレンタルにて加入した日本人ウィンガーの契約には、買取オプションが付随しているのだが、今回のインタビューでは移籍初年度とともに、2年目に向けた意気込みも語っている。

ドイツのパンには、もう慣れましたか?

はい、慣れました。朝食はいつもパンです。特にアボカドクリームと合わせると、とっても美味しいですよ。どうしてですか?

「米を減らして、もっとパンを」というのが、当初にご自身から受けていた印象的な部分だったものですから。ドイツでの生活はいかがですか?選手としてのみならず、1人の人間的な部分も含めて。

パンに関しては、いまお話した通り慣れました。あとパスタなんかもそうです。麺類でお腹を満たせるようになりました。だいぶドイツでの生活には慣れていると思います。まぁ振り返ってみれば、ここに来ないとなかなか見えてこない部分もありますよね。特にそれはサッカーの面で言えると思います。最初のうちは残念なことに怪我に見舞われて、うまく軌道に乗れなかったですし。でもそういった時期からも、とても多くのことを吸収することができました。が、それでもやはり、チームの成功に対する貢献度が低いことは否めません。もっと良くして行かないと。

夏には、移籍に向け精神的な部分での準備はできている、そして「たくさんの壁が待っている」とも話されていました。実際、どのようにしてその壁を乗り越えてこられたのでしょう?

最大のハードルである言語は、今でも変わらず最大のハードルのままです。ただそれは最初からわかっていたことですけどね。定期的に授業を受けながら取り組んでいるところです。完璧には程遠いですけど、上達はしているとは思いますよ。

サッカーの部分に関しては、いかがでしょう?

ここドイツでは、全く異なるサッカーが展開されています。特にそれは守備面に関していえると思います。僕がそれまでプレーしていた横浜Fマリノスは少し特殊で、非常にオフェンス志向が強く、守備に関してはそこまでではなかったんです。この点ではほぼ180度転換しているといえるかもしれませんね。

守備面では、どれほど楽しめていますか?

時に、もっと攻撃的にいきたい、なんて衝動にも駆られますけどね。でもこの数ヶ月の間、自分をコントロールして、戦術面における規律を勉強してきました。

そしてもう1つの壁。それは加入前にも筋肉系の問題を抱え、移籍後にも2度、似たような負傷を抱えてしまったことですね。そこにはどんな理由があると思われますか?

正直なところ、正確に理由がわかっているわけではありません。ただいろんな要因が絡み合っていたように思います。例えば芝の違いなんかが影響しているのかな、と。でも3度目の負傷の後は、もう問題はなくなっていますし、今のところはかなり良い感じですよ。

ドイツと日本の芝の違いについて、もう少しお話を聞かせてください。

これはドイツでプレーしていた、または今もプレーしている選手たちから聞いた話でもあるんです。芝がより深くなっています。そうなるとグリップ力が弱まって、下半身への負担が大きくなってきます。


そういった変化に加えて、コロナ危機にも見舞われていますね。コロナ危機はドイツに順応する点で、どれほどの障害となっていましたか?

こんなにも人と話す機会のなかった1年というのも、そうないと思います。ただそれは僕だけでなく、誰に対しても言えることですよね。不満を抱くのではなく、そういったことは乗り越えていくしかないものだと思います。

ウニオンはご自身にとって、人生2つ目となる所属クラブです。そして初の海外挑戦の場でもありますね。ご自身や周りの方々の渡航に大変な苦労を感じられているのでは?

だから周りの人たちからは、最悪のタイミングでの海外移住になっちゃったね、なんて言われる事が多いですね。それに何より観客の前でのプレーを、ほぼ経験していないというのは、本当に残念に思いますよ。

ただその一方でドルトムントやバイエルンといった、トップチームとの対戦において先発出場されたのは良かったポイントではないでしょうか。いかがでしたか?

ほんのちょっとしたミスでも痛い目に遭ってしまう、それは日本では経験したことのないような感覚でしたね。それが僕にとっては新鮮で、感覚を研ぎ澄ませて試合に臨む必要がありました。ミュンヘンでの試合の前には、バイエルンの個々の選手についてそれほど多くの事をを知っていたという訳ではなかったので、その点ではプレッシャーを軽減してくれたように思います。100%集中して試合に臨むことができました。

日本ではジャーナリストの方から、契約について質問を受けたりされますか?

いいえ、全然ないですね。

ドイツではそういうものなのですが・・・、なのでお尋ねさせてください。契約には買い取りオプションが付随しています。残留は既に確定されているのでしょうか?

それについては「本当にとても前向きにみている」と言えると思います。

既に決断は下されていると?

そうですね、僕に伝えてくれています。

それでは、ウニオンでの2シーズン目に向けての抱負をお聞かせください。

そうなったらですけど、怪我なくシーズンを過ごしていきたいです。そして守備面について、継続して取り組んでいきたいと思います。それとオフェンス面での強みを発揮していきたい。まだそこまでの活躍は見せられていませんので。そういった部分をもっと良くしていきたいですね。

その前に東京五輪が控えています。参加はされるのでしょうか?

母国開催のオリンピックには、もちろん是非参加したいと思っています。でもまだ決まっているわけではありません。選んでいただけるように、ウニオンで活躍をみせていかなくてはいけません。今は、僕はそのことに集中しています。
 


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