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2021年10月16日

保護者同伴の子供のみの試合で人種差別?UEFA「証拠が不十分」

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インターナショナル
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 UEFAは9月30日に行われたELグラスゴー・レンジャース戦にて、人種差別的な行為が行われた可能性があることについて、ホームのスパルタ・プラハを調査しないことを発表した。「調査を行うことを正当化するための、人種差別や差別的行為の証拠が十分ではない」ことが理由だという。

 グラスゴー・タイムズ紙などはレンジャーズのグレン・カマラに対して、ボールに触れるたびに1万人のファンたちからブーイングや、人種差別的な侮辱が浴びせられていたと報道。

 実は今回スパルタ側ではチャンピオンズリーグ3次予選にて、ASモナコのオーレリアン・チュアメニが相手サポーターから、人種差別被害を受けたとして無観客試合の開催を命じられていた。だがUEFAは、保護者同伴で6歳〜14歳までの子供1万人の動員という、スパルタからの提案を受け入れていたという背景がある。

 これを受けてレンジャーズ側がUEFAに対して、正式に苦情を申し立てたのに対して、スパルタ側は「罪のない子供たち」を擁護する声明を発表、さらにチェコの外務大臣までもが介入する展開をみせていた。

 またカマラにとってプラハでの試合といえば、今年4月に行われたヨーロッパリーグ16強において、スラヴィア・プラハのオンドレイ・クデラから人種差別的な言葉を浴びせられ、UEFAが同選手に10試合の出場停止処分を命じた過去も。

 さらにハンガリーといえば、9月2日に行われたワールドカップ予選イングランド代表戦にて、サポーターからからイングランド代表の選手へ人種的侮辱や、物の投棄、火器類の使用や通路の妨害行為などが行われており、FIFAからホーム戦1試合の無観客開催と20万スイスフラン(18万3000ユーロ)の罰金処分も課せられている。

 なお先日にカマラの弁護士は「今回は改めて、プラハに人種差別における深刻な問題があることを露呈しました。そしてUEFAはいつものように目を背けている」とコメント。「スタジアムには1万人の小学生たちで埋め尽くされていましたが、それでもほとんど違いはなかったですね」と語るように、カマラ退場の際にはスタジアムから大歓声が挙がっていた。
 


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