ドイツ最大のサッカー専門誌 - kicker日本語版

2022年04月05日

2年周期で訪れる「アトレチコの恐怖」に対峙するマンチェスターC

ドイツ以外のニュース
インターナショナル
  • このエントリーをはてなブックマークに追加


 アトレチコ・マドリーとマンチェスター・シティ。今季のチャンピオンズリーグ準々決勝を彩るこのカードでは、確かにアトレチコは下馬評ではアンダードッグということにはなるだろう。しかしながら特に2012年以降、アトレチコを幾度となくサプライズを演じ続けてきた過去がある。

 確かにそれまでにも2008年と09年にチャンピオンズリーグ出場権を獲得し、2010年にはヨーロッパリーグを制した。そこではフォルランやアグエロといった素晴らしいストライカーたちが活躍をみせていたものの、しかしながらスペインではレアル、バルセロナに続く第3勢力とまではなりきれず両選手とも退団。2011年12月23日には監督交代劇が起こることになる。そこで就任したのがディエゴ・シメオネ監督だ。

 ただその出だしはあまりに荒々しいものだった。当初はなんでもアリという感じでバランスなど見出せなかったものの、そんな中で2013年には街のライバルであるレアルを下してカップ戦制覇。そして徐々にその荒々しさに規律と冷静さが加わっていくと、チームには安定感が生まれはじめて遂にラ・リーガでも優勝。2014年にはCL決勝進出も果たし、優勝まであと一歩に迫りながら、ロナウド、ラモスら擁するそのレアルの前に沈んだ。

 結局それから3年連続でレアルにはチャンピオンズリーグではことごとく辛酸を嘗める結果となるのだが、2018年にはヨーロッパリーグ優勝。2012(EL優勝)、2014(ラ・リーガ優勝)、2016(CL決勝)、2018(EL優勝)と、2020年だけは1年おくれでラ・リーガ優勝となったが、2年おきのペースでタイトル獲得に成功してきた。そして今回の2022年。果たしてこの2年周期に訪れる「アトレチコの恐怖」に、マンチェスター・シティはどう対峙していくのか。


 ほぼ同じ年齢で、ほぼ同じ時期から監督としてのキャリアを積み重ねてきた通算4度目の対戦を迎える両監督のサッカー哲学は似て非なるものだ。非常に細かな部分にまで配慮するという点では共通してはいるものの、コンビネーションサッカーで成功への打開する攻撃サッカーの前者に対して、後者は相手を混乱させることに重きを置き確実なカバーリングと時にロングボールで打開を図る。

 なお初対戦では2012年2月26日にシメオネ監督が敵地カンプノウでバルサ攻略に成功(2−1)。またCL初対戦となった2016年でもバイエルンは、アトレチコの前に準決勝で涙を飲んでいる。特にバイエルンが支配率(68%/32%)、パス総数(668本/212本)、シュート数(34本/7本)、枠内(12本/4本)だったものの、当時は有効だったアウェイゴール差により、グリーズマンのカウンターからの得点が決勝点となった。

 アマゾンプライムにて当時を振り返ったグアルディオラ監督は、改めて悔しさを滲ませつつも、あの時のアトレチコが示した「抵抗力と忍耐力、適切なタイミングで仕掛ける資質」、そして「蜂のように刺す」能力について称賛。今回はそのためのリベンジマッチという意味合いにもなるだろうが、ただその自慢のディフェンス力は今季、シメオネ監督就任以来、最悪ペースで失点を重ねているところ。それでもグアルディオラ監督は「現状を打破できるというのが彼ら最大のクオリティ」と強調する。
 
 
 
 今回のアトレチコ戦を控え行われた会見の席にてグアルディオラ監督は、いずれにスタイルが正しいと思うか?との問いを受けて「そんなくだらない議論に乗る気など一瞬たりとも起こるものではない」と一蹴。「誰もが勝利を目指して戦っているのであり、勝てばそちらが正しく、それが我々なら我々が正しいという事だ」とコメント。

 「彼らのスタイルは随分と誤解されているようだが、前線においてかなりのクオリティを持っているとチーム」と述べ、また特にCLでじゃ同指揮官が普段より多く戦術的に求める傾向が悪影響となっているのでは?との問いには、「いつも同じでは退屈だろう?」と皮肉を込めて返答していた。「だから考え過ぎてくだらない戦術を思いつくのだろうね。明日はものすごいのをみれるよ、12人でのプレーとか!」
 


  • ブンデスリーガ・各チーム情報