ドイツ最大のサッカー専門誌 - kicker日本語版

2021年09月21日

好調ケルンの裏にある、新監督と選手たちとのある約束

1. FC Köln
1. FCケルン
  • このエントリーをはてなブックマークに追加


 ここまでブンデスリーガ開幕から5試合において、サプライズを演じているクラブの1つが、シュテッフェン・バウムガルト新体制で臨んでいる1.FCケルンだ。長きに渡りSCパダーボルンにて指揮をとった同氏がもつ真骨頂、それは構造を破壊してその中から新たなものを創成していく能力にあり、ここまではそれがうまく功を奏した結果だということができるだろう。

 まずバウムガルト監督は、選手たちと数多くの対話を通じて、ひとまず細かなケアを行いながら、それから全体的な問題へと着手。その狙いは”バウムガルトルのサッカー”を伝えるのではなく、”今のケルンにマッチしているサッカー”を、皆に伝えていくことが第一歩になると考え、最終的にそのサッカーに適した人材と、そうではない人材を評価していったのである。

 その結果で最終的に残った選手たちに対し、バウムガルトル監督は最大限のコミットメントを求めると共に、逆に自らには最大限のフェアネスを選手たちへと約束。チームの全員が100%戦力として期待されていることを保証し、いずれも選手にもプレーのチャンス、そして欠場の可能性があることを明確にすると共に、監督からは常に平等に説明がなされることで、取り残された感覚を覚えることなく、選手たちはメンタル面とプレー面で、より自信をもって打ち込むことが可能に。

 また戦術面においても決して安住するのではなく、例えばライプツィヒ戦の時のように、ビデオ分析担当が中盤の守備面でギャップを確認した場合には、即座にリュビチッチが右サイドから中央にスライド。ダブルボランチでチームに安定化をもたらすなど、明確で理解しやすい、公正かつオープンな意思決定が、今のケルンではピッチ上のパフォーマンスとして、結果に現れているのだ。

 特に前節のフライブルク戦にて、「積極性が足りなかった」という指揮官のメッセージは、その翌週の強豪ライプツィヒを相手に選手たちは勇気をもったプレーで応えて見せており、一致団結して試合の最後まで戦いぬく姿を示していた。「エゴイストは、このチームにはいらない」とバウムガルトル監督。あとは良い意味でも悪い意味でも、「結果が求められる」プレッシャーのかかる状況下でどういうプレーをみせていくか。このケルンのサプライズ劇は、まだほんの序章に過ぎないのかもしれない。
 


  • ブンデスリーガ・各チーム情報