ドイツ最大のサッカー専門誌 - kicker日本語版

2020年09月23日

セルロート、プレミア時代の苦い経験を払拭できるか

RB Leipzig
RBライプツィヒ
  • このエントリーをはてなブックマークに追加


 2018年にデンマーク1部史上最高額の移籍金により、ミッティランから移籍金1000万ユーロでクリスタルパレスへと加入したアレクサンデル・セルロートは、入団当初に2つ、ただ確かにそれは最近ではもはや決まり文句となっている、ポイントを挙げていた。「クリスタルパレスは野心的なクラブ」であり、「新戦力を大切に扱う」クラブであると。だが現実は、思惑とは異なっていた。

 当時について、「残留争いの最中で育成どころではなかった」と振り返るザ・アスレティックのマット・ウースナム記者は「確かに彼は献身的なプレーをみせた」と評しつつも、「しかしながら」期待されていた得点は生まれることなかった。加えてミッティランでは4−3−3の前線左サイドでプレーしていたのだが、クリスタルパレスではベンテケと2トップを形成したことも苦戦の要因となり、そのため負傷離脱者が続いたFW事情でも、セルロートは即座に信頼を失っていく。


 そして最終的に4試合で先発した後は、一転して全く出場機会はなく、夏には良い準備期間を過ごしながらも、もはや翌シーズンとなっても20分以上のチャンスが与えられることはなかった。「彼には時間が必要であることは、パレスでもわかっていたことです。しかしその余裕は結局はなかった」と、ウースナム記者。

 そして加入から1年が経過し、ベルギー1部ヘントへとレンタル移籍すると、昨夏からはトルコ1部トラブゾンスポルへとレンタル移籍することになる。「トラブゾンスポルへの移籍の理由は、少しでも移籍期の損失を軽くしたいという狙いがあってのことです」

 だがこれがセルロートにとって転換点となった。「守備の質がさほど高くないトルコのリーグでプレーすることは、セルロートにとってプラス材料となって好影響をもたらしたのでしょう」と、ウースナム記者は説明。その結果、その活躍は他クラブの目に留まることとなり、最終的にクリスタルパレスはコロナ期にあって、買取金額の倍額での売却に成功する。


 ただウーズナム記者は、たとえトルコ1部で49試合に出場し33得点11アシストをマークしたとはいえ、「彼がブンデスリーガの舞台においても、プレミアリーグ時代と同じ問題を抱えないとは、決して言い切れません」と警告。ポイントとなるのは、ナーゲルスマン監督がどのような起用法を思い描いているかにもよるだろう。

 昨季後半戦ではライプツィヒでは、しばしばシック/ヴェルナーの2トップが見受けられており、セルロートにはファンとの2トップが期待されているのか?しかしそれはプレミア時代では苦戦した仕組みで、飛躍を遂げたのは3トップ。ただそこには確かにライプツィヒではもう1枚、ユスフ・ポウルセンも控えており、バリエーションも考えられる。

 かつてクリスタルパレス入団時に語っていた、「野心的なクラブ」という言葉にぴったりなRBライプツィヒへと加入することになった、セルロート。あとはその時に希望していたもう1点、しっかりとクラブから考慮してもらえることも、今回の成功に繋がるための重要なポイントとなってくることはずだ。
 


  • ブンデスリーガ・各チーム情報