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2021年05月12日

双子のベンダーの運命を決めた、2009年の出会い

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 この夏をもって共に、プロ選手としてのキャリアに幕を下ろす双子の元ドイツ代表、ラース・ベンダーとスウェン・ベンダー。ローゼンハイムに生まれ、ブラネンブルク、ウンターハッヒングを経て、1860ミュンヘンでプロデビューを果たすと共に、ドイツユース代表でも共に道を歩み続けてきた両者。しかし2009年にラースはバイヤー・レヴァークーゼンへ、そしてスウェンはボルシア・ドルトムントへと移籍。8年後に再会を果たすまで、同州のライバルとしてしのぎを削ることとなる。

 そのきっかけとなったのが、1本の電話だった。それは2008年よりボルシア・ドルトムントで指揮をとっていたユルゲン・クロップ監督からのものであり、その人の心を捉える手腕は当時から発揮され、スウェンはすっかり魅了されてしまったという。「電話がかかってきた、その1分後には僕はすでに、「ここに行きたい」と思っていたね。あの時、特に彼のことを個人的に知っていたという訳ではなかったけど、でもその虜になってしまっていた。もうここに行くしかない、と。もはや他のことは見れなくなってしまったね」

 その結果、スウェンはブンデスリーガで2度、ドイツ杯も2度制覇し、さらに2012年には国内二冠、2013年にはCL決勝の舞台にも立つなど、キャリアとして大きな飛躍を遂げることになる。だが決してクロップ監督との出会いだけが、ドイツ代表としてプレーするまでの道のりを歩ませたわけではない。「ホルスト・フルベシュ監督はじめ、ユース時代に指導してくれた全てのコーチたちに対しても、胸を打つ瞬間を経験してきた」とスウェン。「その中で決断していき、その結果が常に前向きなものであったことに、僕は感謝の気持ちを覚えずにいられないよ」と言葉を続けた。

 同じ2009年に運命的な出会いを果たしたのは、ラースも同様だ。2009年にレヴァークーゼンへの移籍する前、当時の当時のチームプランナーである「ミヒャエル・レシュケ氏とルディ・フェラー監督との最後の話し合いで、僕は確信を持つことができたんだ」とコメント。特に現在では取締役を務めるフェラー氏について、「ルディは決して偽ることのない、率直な人だ。時に自分の意見をしっかり伝えてくれる人で、威厳があり、誠実で、抜けたところのない、極めて実直な人だよ」と評価。ただそれはまさに、”ベンダー・ブラザーズ”自身を、形容する言葉であるとも言うことができるだろう。
 


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