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2021年05月23日

ドラマチックな引退試合、ラース・ベンダーから最後のメッセージ

Bayer 04 Leverkusen
バイヤー 04 レヴァークーゼン
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 誰がこのようなストーリーを思い描くことができただろう?2週間前に「もう絶対にプレーすることはない」と公言していたラース・ベンダーが、ブンデスリーガ最終節ボルシア・ドルトムント戦の終了間際より、途中出場の準備をはじめ、そして迎えた最後の姿はまさに物語のような展開をみせることになる。

 この日に同じく現役引退の日を迎えた双子、スウェンと交代で投入されたラースはPKキッカーを務め、ドルトムントのGKロマン・ビュルキが敬意を表してゴール中央で立ち止まる姿勢を示したことから、ラースはゴールという形でその有終の美を飾ることに。1年前にはドルトムントとの壮絶な試合を決めるゴールを決めたラースだが、この日は全く違う意味で感動的なゴールを沈めた。

 「とてもこみ上げてくるものがある。たくさんの思い出があるんだ、密度の濃い時間を過ごしてきた」と、試合終了後に兄弟で受けたインタビューの中で語ったラースは、「1つだけ、どうしても伝えたいことがある。このようなチームは、まさに社会的な模範となるべきだと思う。1人が別の1人のために寄り添い、そしてお互いのために立ち上がるということ。隣が誰であれ、どんな感じの人であろうと、どんな宗教で文化的背景があろうとも、共に立ち上がって、決して離れることのないようにしよう。それこそが僕の発したいメッセージであり、これまでのキャリアで得てきたものだ」とコメント。

 ただ今はひとまず、兄弟ともにゆっくりとした時間を過ごす考えであり、「まずは少し休んで、とりあえず腰を下ろして、少し小麦ビールでも興じるさ」とラース。「僕たちはそれができるようになったし、それにそれを待ち焦がれてくれる人たちがたくさん待っているからね」と言葉を続けた。
 


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