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2018年12月06日

マテタ:犯罪率の高い貧しい町から、ブンデスリーガーへ

1. FSV Mainz 05
1. FSVマインツ05
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 マインツ所属の若手FWの一人が、いま勢いに乗っている。今夏に移籍した武藤嘉紀の穴埋めとして、移籍金800万ユーロも投じ加入した、ジャン=フィリッペ・マテタだ。

 クラブのユースチームに所属せず、サッカーをストリートで学んだ21才は、「監督からストリートサッカー選手のようだ」と言われていたこと、kickerとのインタビューで明かし、テクニックという点ではもまれながら成長しているところだが「基本的にはそんなに変わってはいないかな。勝利を収めいという気持ちと、みんなを笑顔にしたいという気持ちは」と明るい表情で答えている。

 だが決して、マテタが育った環境は良好な場所だったとはいえない。「たくさんの友人たちと一緒にプレーして、そこで大いに笑ってサッカーをしてきた。」と語ったマテタではあるが、パリ郊外(バンリュー)でも決して評判のよくない場所であり、は犯罪率は高く、「外出すれば追い剥ぎとたくさん出くわしたもんだ」と同選手。

 「でも僕は絶対に、こういう輩の一味にはならないと思い続けてきた」とも述べており、それでも友人の一人が犯罪に手を染めるようになるも「僕は決してつるむようなことはせずに、子供の頃から持ち続けた夢を追い続けたんだ」と言葉を続け、「サッカー選手になる、という夢をね」とコメント。

 そして昨季は仏2部ル・アーヴルACにてプレーしていた同選手は、そこで35試合に出場して17得点をマークし、今夏にブンデスリーガのマインツへと移籍。仏U21代表デビューを果たすと初得点もマーク。リーグ戦でも最近4試合で3得点をマークするなど、今まさに波に乗っている若手FWだ。

武藤、ディアロの移籍金を有効活用


 さらにマテタだけではない。今夏にマインツでは武藤嘉紀やアブドゥ・ディアロらの移籍金を元手に、例年にはないほどに積極的な投資を敢行しチームの再建に着手。そして迎え入れたマテタの他、クンデ、ニャカテ、ボエチウス、アーロンら、全選手が主力を担い、ここのところのチームの飛躍に貢献している。

 「この1年を分析して」行なった戦力補強に、シュヴァルツ監督は「これだけ短期間で、これだけ良いプレーを見せてくれるというのは、見事なものだよ」と胸を張った。
 


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