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2020年06月10日

「黒人選手多すぎて」会員退会、マインツは毅然に反論

1. FSV Mainz 05
1. FSVマインツ05
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 人種差別に対する強いメッセージだ。1.FSVマインツ05は、とある会員が退会する理由について送ったメッセージについて返答、その内容を公の場に公開している。

 ちなみにその会員からのメッセージは「我々はこの流れを非常に残念に思ってならない」この言葉から始まっており、「どうしても受け入れられない理由」により会員を辞することが明記されていた。

 「このクラブと気持ちを1つにすることが、何ヶ月にも渡ってできていない。ドイツのブンデスリーガを目にしているのではなく、まるでアフリカカップを見ているような印象を受けるほどです。こういう事を言えば、どういう印象を持たれるのかは承知していますが、誤解しないでください。私は決して人種差別主義者ではありません。それでも私は怒りを覚えているのです。(中略)9人もの黒い肌の選手たちが何週間にも渡って、先発メンバーとしてプレーし続けている。これはあまりにも、多すぎる数字ではないでしょうか。そしてドイツ人の若き才能には、1度たりともチャンスが与えられていない。私が長年愛し続けたクラブの姿は、ここにはもうありません。(中略)ノヴェスキ、ブンガート、ローゼ、バルバッツ、ヴァイランド、ベル、そういった価値観や精神性をもってピッチに立つ選手の姿が・・・。彼らは魂を込めて戦ってきた選手たちだったのに」

 これに対してクラブ側は、「人種差別というものは、仮に自分ではそのような意識がなかったとして、それでもその事を言葉にしたときから、人種差別というものは生まれる。時にはそういう場合もあるのです。」と明確に立場を示し、そしてマインツでは肌の色のような人としての特徴を気にすることはなく、「我々にとって重要なことは、我々ひとりひとりが人間であり、我々とその価値観を共有できる人ならば誰であってもウェルカムだということ。そのような理由から我々としては、貴殿の退会はむしろ喜ばしいことであり、その発言内容からはその価値観を共有できていないことを如実に表されていると見て取れます」と、毅然と言葉を続けている。

 そしてさらに、クラブの規約についても言及:FSVマインツはこともたち、ユース選手、大人、そして障害者の全ての人々に対して、先祖の血筋や肌の色、出自、信仰、社会的地位、性的アイデンティティなどに一切かかわらず、サッカー活動の場を提供するもの。

 ちなみに週末に行われたアイントラハト・フランクフルトとの一戦では、米国で発生した警官による黒人男性殺害事件に対して、ニャカテとクンデがピッチの端でひざまづく写真を投稿することで、亡くなったジョージ・フロイド氏の死の経緯に対するシグナルを送っていた。
 


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