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2018年11月14日

絶対王者バイエルンが危機的状況へと陥る、これまでの歩み

FC Bayern München
バイエルン・ミュンヘン
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 これまでシーズンの3分の1が経過したが、王者バイエルンのらしくない戦いが続いている。11試合のうち約半数にあたる、6試合でのみ勝利をおさめ、先日の首位ドルトムントとの頂上決戦に敗れた結果、順位は5位に、勝ち点差は7にまで拡大した。

 今夏より就任したニコ・コヴァチ監督下でも、開幕当初は手がつけられないといった印象を残していたバイエルンだが、一体何が起こったのか。これまでの11試合についてレビューしていこう。

【開幕戦】vsホッフェンハイム(3−1で勝利:2位)
 昨季3位の強豪TSGホッフェンハイムとのいきなりの激突となったのだが、万全の試合展開でリードを奪い前半を折り返すと、後半の立ち上がりでは不安定な部分も露呈したが、リベリがPKを獲得したことにより大勢はほぼ確定。3−1で快勝を収めることにはなったのだが、しかしコマンが足首に重傷を負い勝利に陰を落とすこととなった。

【第2戦】vsシュトゥットガルト(3−0で勝利:1位)
 開始からうまく噛み合わないシュトゥットガルトを圧倒したバイエルンが、バイエルン移籍後最初の活躍をみせたレオン・ゴレツカの活躍などで、2試合連続の快勝。順調に最初の代表戦期間を迎えており。

【第3戦】vsレヴァークーゼン(3−1で勝利:1位)
 確かに開始早々にPKからリードを奪ったレヴァークーゼンだったのだが、しかしなす術なく王者の前に屈する結果に。バイエルンは再びこの試合でも快勝を続けることになるのだが、しかしまたしても期待の若手フランス人MFトリッソが、膝に重傷を負い長期離脱へと入った。

【第4戦】vsシャルケ(2−0で勝利:1位)
 今シーズンここまでのベストマッチをあげるとするなら、この試合となるだろう。昨季2位との決戦となったこの試合だが、特にハメスが先制点をあげるなど活躍。確かにその後に決定機を逃すことはあったものの、ここまで開幕から4戦4勝を飾り、王者バイエルンの強さは今年も健在か、と思われた。

【第5戦】vsアウグスブルク(1−1で引分:1位)
 しかし歯車が狂い始めてきたのは、このアウグスブルクとのバイエルンダービーだ。この試合でコヴァチ監督はティアゴ、ハメス、リベリ、レヴァンドフスキらを入れ替え、さらにアラバが軽傷のためゴレツカが不慣れな左SBとして出場。しかし度重なるチャンスを生かし切れず、さらに試合終了間際にCKからノイアーとズーレが交錯。最後はアウグスブルクに決められて、初の勝ち点取りこぼし。後になって考えれば、このときが危機的状況への入り口となってしまった。

【第6戦】vsベルリン(0−2で敗戦:2位)
 再びバイエルンは手にした数多くのチャンスを活かせず、そしてさらにはボアテングによる不必要なファウルでのPK献上、守備が崩れての追加点など、攻守にわたり噛み合わないまま、今シーズン初の敗戦を喫することに。


【第7戦】vsグラードバッハ(0−3で敗戦:6位)
 そしてその悪い流れは、さらに続くグラードバッハ戦でも続いていく。しかもこの試合ではこれといったチャンスは2度程度しか作り出せずに、逆にミスの方はオンパレード。ズーレのロストから先制点を許すと、ノイアーとティアゴの意思の疎通が合わずに追加点、さらにフメルスの集中力を欠いたプレーで3失点目を許し、この瞬間、バイエルンは危機的状況へと足を踏み込んだことが確定的となっている。

【第8戦】vsヴォルフスブルク(3−1で勝利:4位)
 だが2度目の代表戦期間が功を奏したか、バイエルンは意欲的なスピードと創造性をもった戦いを展開。レヴァンドフスキが33分と49分に得点をかさね、ロッベンの退場やその数分後には1点を返されるなど不安材料は残したものの、ハメスが駄目押し点を決めて勝利。軌道修正に向けて一歩前進を果たした。

【第9戦】vsマインツ(2−1で勝利、2位)
 5試合連続で無得点、ブンデスリーガでここまでわずか4得点を最少得点のマインツが相手となったのだが、再びバイエルンは不安定な部分を露呈し、後半開始早々キミヒが絡む形でボエチウスに同点弾を許す展開に。ただティアゴが勝ち越し点を決めて何とか勝利。ただ内容はともかく、ドイツ杯2回戦やCLでの勝利など、結果面という部分では、バイエルンは危機的状況からはひとまず抜け出すことには成功している。

【第10戦】vsフライブルク(1−1で引分:3位)
 しかし続くフライブルク戦でもミスは減らない。17分すぎからロスト、集中力の欠如、理解の不一致などを露呈し、前線での創造性にも欠けて敵陣内でのこれといったアクションもなく、ウィングのスピード感も対人戦での一貫性もみられないまま、フライブルクにサンチェスとズーレが受け身に構えたところを突かれ、またしても終了間際に勝ち点2を失う結果に。

【第11戦】vsドルトムント(2−3で敗戦:5位)
 200カ国以上に中継されたドイツ頂上決戦『クラシカー』では、立ち上がりからバイエルンはスピード感溢れる、激しい、見事な戦いを披露。前半26分にはレヴァンドフスキが先制点を決め、逆に首位ドルトムントを圧倒するサプライズをみせた。だがその戦いもそう長くは続かず、ロイスに2点を決められて2−2とされると(レヴァンドフスキがその間でゴール)、リベリがロストしたのに端を発し守備陣を一気に突破されアルカセルに逆転弾。

 これによりバイエルンは、首位ドルトムントとの差が7、順位表では5位へと転落した状態で3度目の代表戦期間を迎えており、特に最近7試合での勝利数はわずかに2。加えてシャルケ戦以降、無失点試合はただの1度も演じられずにいる。
 


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