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2019年10月10日

周囲の雑音にも、黙々と取り組み続けるジェローム・ボアテング

FC Bayern München
バイエルン・ミュンヘン
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 ジェローム・ボアテングにとって2019年は、ドイツ代表ヨアヒム・レーヴ監督からの構想外、そして今年の夏にはヘーネス会長より移籍を勧められ、ユベントスへの移籍に迫るも破談。最終的には苦しい立場でチームに残留するという中で、新たなシーズンを迎える展開となった。

 しかしながら現在のバイエルンでは、そのボアテングの残留はむしろ喜ばしいものだったといえるだろう。ダヴィド・アラバ、そしてリュカ・エルナンデスらの負傷により、ベンジャマン・パヴァールが左サイドバックでプレーするなど、苦しいやりくりを強いられるチーム状況のなかで、ここのところはセンターバックとして継続して先発出場。そしてここまでは両フランス人DFを上回る、kicker採点平均3.38をマークしているところだ。

 確かにボアテングにとってキャリアのベストの頃と比較するならば、そのときよりもパフォーマンスの落ち込みについては否めないところ。それでもボアテングへの批判の声よりも好パフォーマンスをみせており、今シーズンでは、昨シーズンよりもトップスピード(33.28km/hから33.74km/h)、そして1試合あたりの対人戦回数で約2倍を記録するなど、確かに対人戦勝率でこそ66.3%から62.9%と若干の低下は見られるものの、トッテナム戦で大一番でもきっちりと仕事をこなし大勝に貢献している(kicker採点3)。

 しかしながらそれでも、アラバとエルナンデスが負傷から復帰を果たす時がきたならば、再びボアテングはベンチに座ることにはなるだろう。だがそれでもきっと元ドイツ代表の守備の要は、この夏に起こった移籍の雑音とヘーネス会長の発言にも関わらずに貫き通した、公に対して沈黙を保ち、ハードに取り組み続け、そして再びチャンスが到来するその日に備え続けていくはずだ。
 


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